約3000株の白つつじが咲き誇る
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桜が終わると、5月中旬から、つつじのシーズンになる。最上川堤防千本桜のそばには、約3000株の白つつじが咲き誇る「白つつじ公園」がある。琉球種の白つつじが一斉に花開いた様は、まるで雪景色。そこだけ冬に逆戻りしたかのようだ。
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この公園は、長井の発展に寄与した地元の篤志家・横山孫助らが明治29年に造ったものだ。
一方、長井のもうひとつの観光名所となっている「あやめ公園」は、明治43年、金田勝見という人物が、伐採した杉林の跡地に数十株の花菖蒲を植えたのが起こりだという。以後、明治、大正、昭和と大いに賑わいをみせ、昭和5年に山形新聞社が県内で開催した「山形県一名所」人気投票では、堂々の第1位に輝いた。
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地元出身の彫刻家、故・長沼孝三氏がデザインした長井市の市章も「あやめ」がモチーフ。文字通り、あやめは長井市のシンボルなのだ。3.3ヘクタールの園内には、500種・100万本のあやめが植えられ、6月中旬から7月上旬にかけて紫や青、白、藤色の見事な花を咲かせる。そのなかには、江戸中期の花菖蒲の姿を今に伝える希少品種「長井古種」もあり、34種のうち13種が市の天然記念物に指定されている。
Photo=Keiji Ishikawa、Nagai City