少女漫画にしかない表現がある

――危ないのはよくないですよね。ところで「Seasons」は現在、主に女性読者が多いレーベルなのですが、おふたりは少女漫画とかは読まれますか?

 僕はけっこう読むほうだと思いますよ。若い頃だと『僕等がいた』とか、『NANA』。特に東村アキコ先生のは、『東京タラレバ娘』『海月姫』『かくかくしかじか』とかいろいろ読みました。二ノ宮知子先生の『のだめカンタービレ』とかも好きです。少女漫画って、少女漫画にしかない表現があって面白いですよね。たとえばこういう……(『人魚のあわ恋』の1シーンを開いて見せる)

 目のアップと並べて「ドクン……ドクン……」ってなる表現、少女漫画には絶対ありますよね!? これ少年漫画にはないよなあ。

堂前 “少女漫画っぽい”シーンってあるよな。これもな、お弁当の「ポロン」「コロンッ」もな。

 おう? お弁当?

堂前 これ、270度くらいお弁当転がってるんやけど、恐ろしくきれい。

 いや、めっちゃきれいやん(笑)!

――(笑)。

 確かに270度転がってひとつも寄ってない。梅干しがご飯のど真ん中にある。

堂前 ミッチミチに詰めてる。

――(笑)。こちらは『人魚のあわ恋』という作品なんですが、主役のふたりは先生と生徒という関係性なんです。年の差がある恋愛って、おふたりはどう思いますか?

人魚のあわ恋 - 顎木あくみ/タムラ圭 / 第1話 前編 | Seasons

https://comic-seasons.com/episode/2550912964828044423

堂前 グッドラブ。……って感じですね。

 何それ?

堂前 いいんじゃないでしょうか?

 まあ歳とかね、関係ないよね。学校の先生はいつも忙しそうだったから、俺はそういう風に見たことはないけど ……。

堂前 僕も「キュン」はなかったですね。「ムラムラ」はあったけど。

――(笑)。

 え、ムラムラ?

堂前 学生なんでね、仕方ない。日中は大体ムラムラ。

 日中。学校にいる時ほぼ全部やん。そんなセクシーな先生がいたの?

堂前 ん? いや、先生がどうこうとかじゃない、普通に。学生なんでね。

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