イングランド中部地方のストーク・オン・トレントは、ウェッジウッドをはじめ、ロイヤル・ドルトン、ミルトン、スポードなど、英国を代表する陶磁器メーカーの生まれ故郷。現在も300以上の陶磁器メーカーが拠点を置く、この英国陶磁器の里の見どころをめぐります。

工場ツアーで、人気のスポンジウェアが生まれる瞬間を目撃!

正規店には、最新の商品も勢揃い。

 英国ではキャス・キッドソンと並んで、多くの女性ファンをもつエマ・ブリッジウォーター。独得のどこか懐かしいカントリー調のスタイルが人気です。市場には人件費の安い海外産の陶磁器も多いなか、エシカル(倫理的)な意味からも、クオリティの点からも、かたくなに英国産にこだわっているエマ・ブリッジウォーターの工場も、もちろん、このストーク・オン・トレントにあります。

アウトレット・ショップの入っているビルの外観。

 工場ツアーでは、マグカップやポットの型の製造から、商品としてできあがるまでの工程を、ガイドさんの説明を聞きながら見て回ることができます。エマ・ブリッジウォーターの人気商品であるスポンジウェアは、スポンジでできたスタンプにカラフルなインクをつけて、ぽんぽんと模様を入れるという手法によるもの。手作り感溢れる、ひとつひとつ微妙に違う商品をつくりだす、この絵入れ風景も間近で見学できます。

ここでは、粘土を型に入れて成形しています。
左:型からマグカップを取り出しています。
右:製造工程にあるカップや水差しがずらりと並べられています。
左:スポンジをつかって、表面をなめらかに。
右:熟練の職人さんたちが働いています。
スポンジウェアが生まれる瞬間。慣れた手つきで、ぽんぽんとスポンジのスタンプを押していきます。
焼き上がった商品。水玉やハートは、エマ・ブリッジウォーターを代表するスポンジウェアです。

2015.11.30(月)
文・撮影=安田和代(KRess Europe)
協力=英国政府観光庁