ヴェルサイユ宮殿や貴族の館で働いていた料理人たちがフランス革命後に離散、パリを中心に店を開いたのが食都のきっかけとか。理由は何にせよ食い倒れの街で食べないのはソン!
ビストロの楽しみは美味に加えて、その明るい雰囲気。第2回目は、パリならではの賑やかで開放的な店をご紹介。
» 第1回 最新ビストロへGO!「ラ・マレ・ジャンヌ」&「ブイヨン」
» 第3回 極旨ワインで乾杯!「レボショワール」&「クラウン・バー」
◆ Les Vinaigriers (レ・ヴィネグリエ)
のんびりとした街の空気も味わえる、くつろぎのビストロ
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おしゃれな飲食店がここ数年で一気に増え、人の流れが変わったと言えるほど人気のサン・マルタン運河。それでも、どこかのどかな雰囲気は健在で、中でも、外壁の梁がカンパーニュの食堂のような様相のレ・ヴィネグリエは、ゆったりした気分で過ごすのにうってつけのビストロだ。
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右:テラス席にはお昼からアペリティフの時間まで日が当たる。
オーナーは、この通りで暮らす写真家のティボーさんと義姉のフレデリックさん。ある日この物件が売りに出てるのを知り、やってみようか! とビストロを始めることにした。彼らの、人との出会いを大切にしたい! というマインドは、サービスにも料理にも表れていて、このエリアの空気と溶け合っている。ランチは、前菜・メインの設定がない構成で、セビーチェなど軽めな一皿にワイン一杯と、気軽に楽しめるのも嬉しい。
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右:イカのグリル 23ユーロ。
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右:イチゴとリュバーブのEton Mess。メレンゲ入りで毎日でも食べたい味。8ユーロ。
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Les Vinaigriers(レ・ヴィネグリエ)
所在地 42 Rue des Vinaigriers 75010 Paris
電話番号 +33-1-46-07-97-12
営業時間 12:00~14:30(土曜 12:30~15:00)、19:30~22:30
定休日 日・月曜
URL http://www.lesvinaigriers.fr/
文=川村明子
撮影=村松史郎