◆ Le Servan (ル・セルヴァン)

開放的な店の軽やか料理で夏の長い夜を満喫

くり形装飾の美しい天井。色合いも優しい。

角地にあり、通りに面した部分が全面ガラス窓のル・セルヴァン。自然光が天井の高さと相まって、たとえ雨が降っても、店内は常に明るく開放的だ。アジア系ハーフの美人姉妹がオーナーで、姉のタチアナが厨房を、妹のカティアがフロアを仕切っている。

駅から少し歩くが、遠方からの客も多い。

 3ツ星アルページュやアストランスで培われた、フレンチのテクニックと素材重視のエスプリが存分に発揮された料理は、軽やかながらきりっと味が決まっていて、かつ華やか。ブーダン・ノワールのワンタンにスウィートチリを付けたり、ザル貝にタイバジルと黒酢を合わせてソテーするなど、アジア風味を取り入れたお皿も実に自然体な味わい。あか抜けたパリジェンヌのような料理を楽しみに訪れたい。

左:半熟卵に魚のジュレ、マスの卵にそら豆が鮮やかな前菜。13ユーロ。
右:サーディンのマリネにスカンポのクリーム 12ユーロ。

Le Servan(ル・セルヴァン)
所在地 32 Rue Saint-Maur 75011 Paris
電話番号 +33-1-55-28-51-82
営業時間 12:00~14:00、19:30~22:30
定休日 月曜の昼、土・日曜
URL http://leservan.com/

文=川村明子
撮影=村松史郎