大泉:山下さん率いる学生ランナーパートは、本当にドキュメンタリーのような緊張感でしたね。一方、僕らの大日テレビパートはどうだったかというと……正直、ちょっとでも面白くしたいと毎回チャンスをうかがっていました(笑)。竹中直人さんをはじめ、個性的な共演者の方ばかりで、ほぼ毎日100本ノックのように濃い現場でしたよ。

伊藤:私はちょっとしたことでもすぐ笑ってしまう“ゲラ”なので(笑)、笑いNGをいかに出さないかで耐えていました。スタートからカットまでが一番安心できる時間で、それ以外はずっと笑いっぱなし。大泉さんも、癖の強い共演者がいない日はのびのびしはじめて、かわいかったです(笑)。

大泉:突っ込んでくる出演者の方が多いからね、基本。

伊藤:そうなんですよ、基本ね(笑)。

大泉:山下さんとの共演シーンについては、甲斐という人物が非常にクールで、周りと一線を画すアウトローなところがある。その孤高の天才のような雰囲気が山下さんからは自然と感じられて、実際に向き合ったときにものすごく説得力があった。「あ、甲斐だ」って感じました。

伊藤:逆に取材日でご一緒してみると、本当は気さくで優しい方だとたくさん知れました。そこはすごくほっとしました(笑)。

山下:僕もおふたりが出演されている作品をいくつも拝見していましたし、同じ作品に携われることは本当にありがたいことです。大泉さんがどしっと立ってくださるので、結構安心して自由に甲斐を演じることができたと思っています。

役を作るための「リアル」への向き合い方

――それぞれ、役作りで特に印象に残っていることを教えてください。

大泉:やはり2026年の箱根駅伝を2日間、サブコン(副調整室)を見学させていただいたことに尽きます。実際にプロデューサーがどんな動きをするのか、中継している皆さんの雰囲気を自分がどれだけ取り入れられるか、ずっと意識して見ていました。中継が終わった瞬間にどんなふうに席を立つのか、そんな細かいところまで。スポーツ局のプロデューサーの方々がほぼつきっきりでサブコンにいてくれたので、スイッチの押し方からモニターの見方まで、とにかく細かく聞きました。

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