「箱根の山は天下の険」と歌われたのも今は昔。

 メルセデス・ベンツの最新のオープンカーは、快調に箱根の山を登っていく。それでも、湖の美しさに心を打たれ、温泉に癒やされるのは、今も昔も変わらない。

» 第1回 箱根周辺のドライブを颯爽と楽しむ
» 第2回 青く美しい芦ノ湖とパワースポット神社
» 第3回 新しい文化を発信するモダンなカフェ

■秀邑 (ほむら)
奥湯河原に隠れるように立つ2室だけの大人の宿

2タイプあるうちの、和室の椛。露天風呂の正面に、秋になると見事に色づくモミジがあることから、この名前となった。定員は4名。

 アクティブに動き回った後はのんびりとくつろぎたい。そんな希望をお持ちの方には、奥湯河原にステイすることをおすすめしたい。都内から90分以内というアクセスの良さにもかかわらず、豊かな自然に恵まれ、驚くほど静かなのだ。

露天風呂は、青空や星空を見上げながら楽しむことができる寝湯付きだ。

 奥湯河原の中でも最奥部に位置する秀邑は、大げさではなく横を流れる清流のせせらぎしか聞こえない宿だ。しかも2室だけという贅沢な造りで、温泉宿というよりは管理の行き届いた別荘に帰ってきたかのような印象を受ける。ちなみに秀邑の隣の結唯(ゆい)は、同じオーナーが「大人の隠れ家」というコンセプトで開業した宿だ。

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撮影=柏田芳敬
文=サトータケシ