この記事の連載

人生で思わず夜ふかしして読んでしまったマンガは?

◆『龍と苺』柳本光晴/小学館

 ぬるま湯のような日常から抜け出したい女子中学生、藍田苺。将棋好きの元校長に底しれぬ才能を見出された苺は、将棋の大会に参加することに。初心者ながらも天才の閃きと闘志を見せる彼女が、将棋界に闘いを挑む物語。

「本当に最近のことで、友人に『面白いよ』とすすめられ15巻まで大人買い。その日の夜から読み始め、面白すぎて読む手が止まらなかったです(次の日、朝が早かったので10巻ぐらいで断念……)。

 14歳の少女が将棋界に挑戦していく物語ですが、『女だから』『子どもだから』と周りからとやかく言われるなか、異常なまでの努力で取り組んで既成概念をぶち壊していく展開が爽快です。

 ヒロインが人間的にも成長していく姿が、以前のシーンとの対比で表現されていて『あっ、コレ、あのときのシーンだ!』とワクワクしながらずっと読んでいたかったのですが、さすがに外が明るくなってきたので眠りにつくことにしました(笑)」

書店員はなさんの「マンガを読むときのマイルール」

「12.9インチのiPadを購入してから、もっぱらこの端末を利用してマンガを読んでいます。スマホで手軽に読むのも良かったですが、一度大画面の見開きで読んでみたらこの満足度に勝るものがないと思い、ソファーかベッドで寝ころび読みをしています」

2024.09.22(日)
文=大嶋律子(Giraffe)