若宮に振り回されつつも、優秀さを発揮する雪哉。陰謀渦巻く朝廷内で、2人は様々な危機を乗り越えていく。果たして、后選びの行方は。そして、若宮と雪哉はよき主従となれるのか――。

「雪哉役の田村(睦心)さんとは、今回のようなバディ役を演じるのは初めてですが、もしアニメにベストパートナー賞があれば1位を狙いたいくらい、いいコンビになりました。最初は『この2人、本当に大丈夫なのか!?』という感じなのですが、雪哉のポテンシャルを引き出せるのは若宮だけだと思うんです。周りからぼんくらと言われている雪哉の本質を見抜いているのは若宮だけだし、たとえ見抜けたとしても、本領を発揮しないのが雪哉なので(笑)。それを、『本気出せよ』と煽るのではなく、しっかり追い込んで勝手にその能力を発揮させてしまうのが若宮です。

 逆もしかりで、過去にあった出来事も含め、若宮が本心を明かせる相手は雪哉だけだったと思うんです。仲がいいということではないのですが、互いの本当のいいところを引き出せる、そんなベストパートナーだと思います」

 コロナ禍だったため、アフレコはいくつかのグループに分かれた分散収録だったというが、

「図らずもそれが作品に合っていたと思います。現場の雰囲気もとてもよかったですね。キャスト同士でそれぞれの解釈を披露したりして、皆が作品の虜になっていました」

いりのみゆ/1988年、東京都生まれ。2001年『千と千尋の神隠し』「ハク」役で脚光を浴びる。その後も「機動戦士ガンダム00」シリーズの沙慈・クロスロード役、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の主人公・宿海仁太、「コードギアス 亡国のアキト」の日向アキト役、「おそ松さん」のトド松役などで活躍。俳優として舞台を中心に出演する他、歌手としても活動。

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アニメ『烏は主を選ばない』
NHK総合 4月6日より毎週土曜 午後11:45放送予定
https://www.nhk-character.com/karasu/

烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2

定価 814円(税込)
文藝春秋
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2024.04.21(日)
文=「週刊文春」編集部