――なってしまった?

YUNA そのときも、お母さんから「いつか練習生になりたいと思っているだけじゃずっとなれないよ。たとえオーディションに落ちても、その経験をいかしてまた頑張れるから」と背中を押されてオーディションを受けたんです。そうしたら想定外に受かってしまって……。合格を知ったときは、私もお母さんも慌てました(笑)。

 でも、せっかくいただいた機会だから無駄にはしたくなくて。やるからには、しっかりやりたい。当時は何が自分の強みなのかも全然わからなかったから、いろいろと経験しながら、私には何ができるのかを見つけていこうと思っていました。

 

電車の中で泣きながら帰宅していた練習生時代

――JYPでの練習生生活はどうでしたか?

YUNA 学校と違って、年齢も住んでいる地域も異なる子たちが集まるので、ものすごく人見知りをしてしまいました……。ただでさえ慣れない環境なのに、毎日何時間もハードな練習が続いて、励まし合える友達も全然できなくて。よく帰りの電車の中で泣いていました。

 でも、ほかの練習生たちと毎日何時間も一緒にいて、家族や学校の友達よりも長い時間をともに過ごすので、少しずつ周りと馴染むことができました。練習生同士で仲良くなってからは、「YUNAはギャップがすごいね」ってよく言われましたね(笑)。

――どんなギャップがあるんですか?

YUNA 仲良くなる前はほとんど喋らないので、“怖い人”って思われるんですけど、仲良くなると「頭の中が男子高校生みたいだね」と言われます。仲がいい子の前ではしょっちゅうダジャレを言ったり、モノマネをしたりしているので。

――意外な一面ですね! Nizi Projectのときは“みんなのお姉さん”という印象でした。

YUNA 番組を見てくださったファンの方たちからは、“しっかりもの”とか“真面目”と言われることが多くて、ありがたいなと思っていました。でも実際は、男子高校生みたいにふざけていることのほうが多いんですよね(笑)。

――なぜNizi Projectのときは、“男子高校生”みたいなYUNAさんではなかったのでしょうか。

YUNA ほかのメンバーは、合宿で初めて韓国に来る子が多かった。慣れない場所で、しかも初めての練習生生活が本当に大変なことを私自身が知っているから、できるだけ彼女たちのサポートをしたいと思っていました。だからその姿が、“お姉さん”に見えたのかもしれないです。

写真=杉山秀樹/文藝春秋

「恋愛禁止だったけど、ゼロから頑張ると決めたので」虹プロ後の“引退危機”を経て…アイドルから脱却したYUNA(18)の現在地 へ続く

2022.03.30(水)
文=仲 奈々
写真=杉山秀樹/文藝春秋