【旅に出たくなる注目ホテル・04】
「養生」という贅沢を知る休日

自然との共生によって進化するリゾート

　自らを慈しむウェスネスプログラム〈森林養生〉では、心身をリカバリーするさまざまな体験に加えて、滋味にあふれる美食の楽しみも見逃せません。

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　滞在1日目の夕食は、「日本料理 嘉助」にて、旬の味覚を彩り豊かに盛り込んだ「山の懐石」を。

　信州サーモンなどの食材をはじめ、旬の味覚をふんだんに取り入れたコースに心が華やぎます。

　そして、2日目のディナーは、一軒家レストラン「ブレストンコート ユカワタン」で、プレゼンテーションも優雅なフランス料理を堪能。

　まさにここでしか味わえない料理の数々には、繊細な旬の美味が凝縮しています。

　口に広がる優美な旨みに、誰もがきっと至福の感情に包まれることでしょう。

　そして、さまざまな養生体験で心身をリセットした翌朝には、優しい滋味にあふれる「山の朝食」を用意。

　自然の恵みをリスペクトした多彩な料理を、健やかな心身で味わう……。

　その健康的なおいしさも〈森林養生〉の大きな魅力なのです。

　なお、「養生」という新しいカタチの贅沢を提案している星のや軽井沢では、開業当初より環境を「養生」する取り組みも進めてきました。

　客室には、自然の風を取り入れて涼を保つ「風楼」が設えられ、心地よい森の空気に包まれながら、エネルギー消費を抑える役割も果たしています。

　また、星野温泉旅館の時代より、100年以上にわたってリゾート内では、水力発電も行っています。

　現在では地中熱なども利用しながら、リゾート内で使われるエネルギーの約70％をまかなうまでになっているそう。

　さらに、ペットボトルフリー、ゼロエミッションに向けた試みなども進行中で、未来を見据えたこれからのリゾートのカタチも実践しています。

　また、野生動植物の専門家「ピッキオ」との取り組みにも注目です。

　ムササビ観察ツアーをはじめ、楽しい自然体験をゲストに提供しながら、クマと地域の共存へ向けた活動などを20年以上も続け、大きな実績を残しています。

　〈森林養生〉の休日では、自然環境を慈しむ心も、ぜひ養ってみたい。

写真＝志水 隆(軽井沢)
文＝矢野詔次郎