北海道の新たな旅の目的になる、アーティスティックなホテル

◆ポルトムインターナショナル北海道

 今、北海道でこれまでにないラグジュアリーを体感できるホテルといえば、2020年2月に開業したポルトムインターナショナル北海道。

 際立った個性で贅沢の新しい価値観を体現する、唯一無二のホテルです。

 まず驚くのが、新千歳空港国際線ターミナル内というロケーション。

 人々が行き交う国際空港という場所でありながら、重厚なエントランスを入ると、そこには静謐な空間が広がっています。

 扉が開いた瞬間から、ゲストは外界の喧噪を忘れてポルトム独自の世界観へと惹き込まれるのです。

 このホテルのいちばんの贅沢といえば、館内のそこかしこに配された日本美術の数々。

 ゲストサロンには、伊藤若冲をはじめ、歌川広重、白隠慧鶴……。日本美術史に燦然とその名を残す絵師たちの作品がふんだんに展示されています。

 しかも、これらを間近に堪能できるのは、このホテルに泊まるゲストだけの特権。

 心静かにアート鑑賞に集中することができるのです。

 また、話題を集めているのが贅沢な客室「数寄屋スイート」と「琳派スイート」。

 それぞれ1室のみの特別なお部屋です。

 伝統工芸の逸品も随所に配した空間は、日本ならではの美意識にあふれ、しかも大きな窓の向こうには、空港を離発着する航空機の姿が……。

 また、温泉水で満たされたお風呂からも空港を眺めることができ、これまで体験したことのない非日常を楽しむことができます。

 なお、客室はスーペリア、ジュニアスイートなど全171室。そのすべてに〈北斎漫画〉も展示されています。

文=矢野詔次郎
写真=橋本 篤