この2つのできごとをきっかけに、佳子さまは聴覚障害についての勉強を本格化させていったようだ。

 

優雅さと静けさの表現が際立つ、佳子さまの手話

 秋篠宮ご一家の手話の所作について、手話通訳のベテランに聞いたことがある。

「紀子さまは研究熱心さが現れる所作で、基本をおさえたうえで、喜怒哀楽を表現しようという情感たっぷりな手話。眞子さまはストレートに感情を伝えるしぐさが目立つけれど、持ち前のちゃめっ気が時折顔をのぞかせる、チャーミングな手話です」

 佳子さまは、というと、「メリハリがあり、優雅さと静けさの表現が際立っている」のだという。やはりダンスをなさっているからか、指先をぴんと伸ばし、腕の動かし方がスムーズでダイナミックさもあると語った。昨年9月の「第7回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」にも手話あいさつの動画を寄せたが、5分半に及ぶパフォーマンスは貫禄を感じさせるような堂々たるものだった。ユーチューブで見られるのでぜひ見て欲しい。

結婚しても「皇室を支えていく」という佳子さまの‟宣言か

 宮内庁によると、佳子さまは2021年2月末から全日本ろうあ連盟でインターンをつとめ、2カ月がたち、正式に仕事をすることになった。週3回の勤務だが、新型コロナがおさまるまでは宮邸でテレワーク業務をする。5月6日から2022年3月末までの契約で、更新もできるという。

 佳子さまは2019年に国際基督教大学を卒業後、就職はなさらなかった。また、コロナ禍で公務もオンライン中心だったため、世間で話題にされることも減っていた。今回、再び注目を集めることになったが、ある宮内庁職員は「今回のろうあ連盟への就職は、いつか結婚しても関連する公務を続けることで皇室を支えていくという、佳子さまの“宣言”だったのではと、宮内庁内ではささやかれています」と話した。

 

佳子さまの就職には、眞子さまへの思いやりが関係している

 また、皇嗣職関係者も「佳子さまの就職には、ご結婚すれば一般人となる姉の眞子さまへの思いやりが関係しているのではないでしょうか」と口をそろえる。

2021.05.17(月)
文=森元大樹