●ダンスやアクションは武器のひとつに過ぎない

――現場での印象的なエピソードは?

 香港映画らしく、台本もあってないような状態だったので、毎朝「今日はこういうシーンを撮ります」「こんなセリフを話したら、こんな流れになります」というような打ち合わせをして、1シーン1シーン撮っていく状況でした。

 僕にとっては初めての経験だったので、やはりビックリしました。アクション・シーンに関しても、当日に決まることが多かったのですが、アクションに丁寧に時間をかけていくなど、やはりこだわりや熱量を感じる現場でした。

――劇中ではドニーから「ニコラス・ツェーに似てるくせに」とも言われますが、本作ではどんな新しい丞威さんを見られると思いますか?

 ニコラスのことは、広東語が分からないので、日本語字幕がついた本編を観たときに、初めて知りました(笑)。

 これまでもヤクザや不良を演じることが多かったですが、今までとは違うアクションを見てほしいです。

 トリッキングのような飛び道具的なものではなくて、いろんなテクニックを要するアクションが多いんです。

 そのため、華麗というよりは泥臭い格闘家っぽいアクションになっていると思います。

――『ホテルローヤル』(20年)ではダンスやアクションとは無縁のカメラマン役を演じられていましたが、今後の展望や目標について教えてください。

 アクション映画に出ることは夢でもありましたが、ここからがスタートですし、ダンスやアクションは、僕の武器のひとつに過ぎないと思っています。

 エンターテイナーとして無国籍に活動し、最終的にはハリウッドに行きたいです。今の憧れは、ヒュー・ジャックマンです。

丞威(じょーい)

1994年6月5日生まれ。大分県出身。7歳のとき、ダンスコンテストで全米優勝。2010年、舞台「タンブリング」で俳優としての活動を始め、13年『琉球バトルロワイヤル』で映画初主演。その後、『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』(17年)、『孤狼の血』(18年)、『ホテルローヤル』(20年)などに出演。

『燃えよデブゴン/TOKYO MISSION』

デスクワークへと左遷され、さらに婚約者から別れを切り出され、暴飲暴食に走った香港警察の熱血刑事・フクロン(ドニー・イェン)。激太りした彼は強盗事件の容疑者を日本まで護送する任務に就くなか、島倉(丞威)らによる麻薬をめぐるヤクザ抗争に巻き込まれてしまう。
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TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開中。
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Column

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2021.01.01(金)
文=くれい響
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