開拓の時代より大いなる自然に立ち向かってきた北海道の人々が人の手による「庭」を創る時、それは伸び伸びとおおらかで、土地の歴史やそれ以前からその地に息づく生命の連続を今に紡いでいるかのようだ。

 北の大地に抱かれる北海道の庭は、みなぎる生命の歓びに溢れている。おすすめの庭園や美術館などの施設を8つ紹介。


都会とは思えぬ静寂が満ちる4,000種の植物を育成する植物園

◆北海道大学植物園

ハルニレやイタヤカエデなど落葉広葉樹が原生林の面影を宿す。

 北海道の自生植物を中心に約4,000種の植物を育成する植物園には、都会とは思えぬ静寂が満ちる。

大雪山系トムラウシ山を模し、ロックガーデンに仕立てた高山植物園。北海道の約600種の高山植物が見られる。

 大学の研究施設ならではの、植物学の視点で造園したエリア巡りが興味深い。

アイヌ民族など北方3民族が利用した約200種の植物を集めた北方民族植物標本園の一画。

 高山植物を集めるロックガーデンで北海道の山の植物に出合い、草本分科園で北海道低地の植生に親しみ、アイヌ民族などが衣食住ほか、薬や狩猟に役立てた草木を知るまたとない機会になるだろう。

絶滅危惧種の植物を育成し、展示する。

 注目は、植物園が創設された明治期の札幌の植生を手付かずで今に残す自然林。古の札幌の自然に想いを馳せて巡りたい。

道内で身近に見られる草本植物を集めた草本分科園。

北海道大学植物園

所在地 北海道札幌市中央区北3条西8
電話番号 011-221-0066
開園時間 9:00~16:30(10月1日~11月3日 9:00~16:00、入園は閉館30分前)
料金 420円
休園日 月曜(祝日の場合は翌日)
※冬季(11月4日~4月28日)は温室のみ見学可。日曜、祝日、12月28日~1月4日は休み。
https://www.hokudai.ac.jp/fsc/bg/

Feature

大地の鼓動に抱かれる
北海道ガーデン紀行へ

Text=Chiyo Sagae
Photographs=Asami Enomoto

この記事の掲載号

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