永野は芸人ではなく
芸術家だと思う

永野 そういえば僕が着ていた映画『ダークナイト』のジョーカーTシャツが話のきっかけだったし、映画で繫がっているのかも。

 人と仲良くなる時って「喋りやす!」みたいな波長が大事。最初の頃から、僕の中にあるドロドロした側面を好きでいてくれたよね。

斎藤 僕は永野さんのことを芸人さんというよりは芸術家だと思っています。単独ライブを見ればわかるんですけど、ラッセンのネタは氷山の一角でしかない。

 コンプレックスや反発心から生まれたネタの中に、自分が見える瞬間があったんです。

 すべてのネタが映画的ですし、僕が心を動かされてきた映画に通じる資質があったので、永野さんの脳内に詰まっているクリエイティビティを映像化したいと思いました。

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斎藤 工(さいとう たくみ)

1981年生まれ、東京都出身。数多くの映画、ドラマの話題作に出演。公開待機作に、映画『ヲタクに恋は難しい』『糸』『シン・ウルトラマン』(主演)など。監督業にも精力的に取り組んでおり、2018年に公開された『blank13』に続き、『Life in a box』(HBOアジア「FOODLORE」)や『COMPLY+-ANCE』(2020年)など待機作多数。


永野(ながの)

1974年生まれ、宮崎県出身。ピン芸人。「孤高のカルト芸人」として知る人ぞ知る存在だったが、2014~2015年頃に「ラッセンネタ」でお茶の間の人気芸人となる。2019年10月9日から始まる連続ドラマ「ミリオンジョー」(テレビ東京/毎週水曜25:35~)に、ニートの佐藤宏治役でレギュラー出演。

映画『MANRIKI』

小顔願望にとりつかれた女性の妄想と狂気を実験的な映像と音楽で描く不条理劇。第23回プチョン国際ファンタスティック映画祭で「EFFFF Asian Award」を受賞。
企画・プロデュース:齊藤 工、永野 原作・脚本:永野 出演:斎藤 工、永野ほか
2019年11月29日(金)より全国順次公開。
©2019 MANRIKI Film Partners
http://crush-them-manriki.com/

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2019.10.21(月)
Text=Takako Sunaga
Photographs=Go Tanabe
Styling=Rikiya Kawada〈Saitoh〉
Hair & Make-up=Shuji Akatsuka〈Saitoh〉

CREA 2019年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

今、気になるいい男。

CREA 2019年11月号

仲の良さにこころときめく
今、気になるいい男。

定価820円

楽しそうにしている“彼ら”を見て、なぜだか幸せな気持ちになったことありませんか? ときに心掴まれ、ときに憧れを抱かずにはいられない。そんな関係性を誰かと築いている「いい男」たちが集ったこの1冊。さあページをめくって、横からそっと覗いてみては。表紙を飾る東方神起のスペシャルインタビューも必見です!