紅白歌合戦の今後はどうなる?

 ……とまあ、ガーッとポイントだけピックアップしたものの、いろいろ言いたいことを言い出したらキリがない。

 特別枠の基準とはなんぞや、サブちゃんの応援とはいえ紅白出場歌手ではないのに「ブラザー」を歌唱した北島兄弟はアリなのか、西城秀樹の企画コーナーはないんかい、などなどなど。

 いやもう立ち止まるな振り向くな。もう1カ月以上も前に終わったことではないか!

 正直、どれだけ好評だったとはいえ、ここ数年紅白歌合戦に漂う「迷い感」は否めない。

 流行歌が減り、ダウンロード時代にどう対処するか、また歌手と紅白側のパワーバランスの揺らぎなど、見ているこっちもオロオロするくらい不安定である。

 が、やっぱりどんな形になろうとも、1年の終わりギリギリにこれだけ老いも若きも注目する「歌まつり」は意義があると私は思う。だからこれからも期待する!

 「なんだかんだ今年も見ちゃったけど、正解だったよね」と笑って新年を迎えられる年末が続きますように。頼むよ紅白ッ。今年もコタツの上に酒とつまみを用意して、チャンネルを合わせるから!

田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)など。
●オフィステイクオー http://www.take-o.net/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2019.02.09(土)
文・撮影=田中 稲
写真=文藝春秋