鬼怒川の湯宿でとちぎ民藝を愛でる
鬼怒川渓流沿いの森に佇み、四季折々の美しい風景の中でくつろげる「星野リゾート 界 鬼怒川」。この宿のコンセプトは「とちぎ民藝が光る木漏れ日の湯宿」だ。
栃木は益子焼など、民藝と深い関わりのある地。「界 鬼怒川」では民藝運動の創始者、柳宗悦が提唱した「用の美」を体感できる“民藝の庭プロジェクト”がスタートする。
民藝の庭の第1弾として、大浴場へと続く中庭の回廊に、益子焼と黒羽藍染の灯籠が並ぶ“灯籠道”が登場。益子焼の本体と藍染めの障子でつくる灯籠が、美しく中庭を照らし出す。
益子焼の釉薬の可能性に魅せられた、萩原製陶所5代目の萩原芳典氏と、現代の暮らしに合う藍染をつくり続ける、黒羽藍染紺屋8代目の小沼雄大氏という現代の名匠が生み出す灯籠は趣たっぷり。
また中庭に誕生する“集いの広場”では季節ごとのおもてなしを用意。冬は温かい飲み物で温まりながら、中庭を散策できる。
「界」には各地の旬の食材を使った“ご当地鍋”が用意されているが、鬼怒川では“龍神鍋”が登場。かんぴょうや巻ゆばなど、栃木ならではの食材が詰まった鍋に、800℃の焼き石を入れて一気に沸騰させる味噌仕立ての一品。鬼怒川の景勝地・龍王峡の龍神伝説にちなんだダイナミックな鍋だ。
星野リゾート 界 鬼怒川
所在地 栃木県日光市鬼怒川温泉滝308
電話番号 0570-073-011(界予約センター)
http://kai-kinugawa.jp/
特徴ある温泉と旬の食を味わう旅。ひとりでものんびり楽しめそうだ。
文=榎本市子