味をさまざまに変化させて食べるビステッカ
メインディッシュのビステッカには、プライムTボーンのフィレンツェ風ビステッカ(2人前 16,000円)、プライムショートロインのフィレンツェ風ビステッカ(2人前 13,000円)、プライムトマホークのフィレンツェ風ビステッカ(3人前 19,900円)、鹿児島県産 黒毛和牛サーロイン(300g 13,000円)があり、鹿児島県産以外はすべてがUSのブラックアンガス。しかもグレードの頂点であるプライムグレードを使用するというこだわり。
まずは、焼く前のものをドーン! とお披露目。
焼き上がりの前に「お好みでお使いください」と紹介されるのが4種の薬味。
塩は白と黒の2種類。白は英国王室御用達マルドンのシーソルトで粒の大きいピラミッド型の結晶が特徴。塩気がとてもマイルドでうまみがしっかり。黒はキプロス島で採れた炭塩。ほんのり感じる焦げたような香りが、ステーキの表面にとてもマッチするそう。
さらに、フレッシュなトマトを使った自家製トマトジャムは、唐辛子をアクセントに加えた甘くて辛い不思議な薬味。
飴色の液体はコラトゥーラといってイタリアのサルデーニャ島で獲れたカタクチイワシを塩漬けにしたもの。いわゆる魚醤だ。「ナンプラーなどに比べるとクセはないけれど、塩気はかなりなので、ほんのちょっと使用するといいですよ」とマネジャー。
1,200円のオプションで黒トリュフ塩を出してもらえるのだ。残ったらお持ち返りOKなので、結構お得。
マネジャーから「皮つきのまま茹でたジャガイモにバターとトリュフ塩、最高ですよ」なんて話まで聞いてしまったら、頼まないわけにはいかない。
4センチに厚さを統一したビステッカは、アメリカ製モンタギュー社のグリルで焼きあげる。ハーブの香りもいい。タイム、ローズマリー、そしてフレッシュなものが入手できた時はローリエも使っているのだとか。
まずはTボーン。ひと口サイズに切りわけ、口に運ぶ。噛めば噛むほど広がる肉汁。塩とオリーブオイルを添えただけで十分うまい。骨が間にあるだけなのに、同じ個体でこれほど肉の味が違うとは。
ミディアムレアに焼き揚げられたイントルノのTボーンステーキは、間違いなく4人の心を鷲掴みにした。さらにショートロイン。あっさりとした脂でいくらでもいただける。
こうなったらワインだ。お肉に合うものを紹介していただけますか?
「やはりブルネロでございましょうか」
コントルノと呼ばれる料理の付け合せには、ポテトのオーブン焼きローズマリー風味(1,100円)、数種キノコのサルタート(1,200円)をチョイス。
2017.01.23(月)
文・撮影=Keiko Spice