待合室や法廷内で食事を楽しむ

ブラッセリーでは、ハーフサイズのミニ・アフタヌーン・ティー(14ポンド)も。通常のアフタヌーン・ティー(23.50ポンド)では、量が多すぎる、という方におすすめです。

 監獄バーだけではなく、ホテルの朝食ルームとして使われているのが、かつての待合室です。開廷前に裁判に関わる人々がここに控えていて、自分たちの順番がくるまで、ここで待っていたのだそう。

 イングリッシュ・アフタヌーン・ティーも楽しめる、通りに面したブラッセリーは、裁判のあとで罰金を支払うための部屋、さらに全116室ある客室のなかにも裁判官用の部屋をあてたMagistrate Suiteがあります。

左:元待合室の朝食ルームへと通じる扉には、いまでも「COURT」の文字が。(C)Maiko Akatsuka
右:朝食ルームの天井はガラス張りで、朝の光を十分に浴びながら朝食をとることができます。
裁判所時代は、裁判官のためのお部屋として使われていたというMagistrate Suite。

 かつて第一法廷として使われていた部屋は、アジアン・フュージョン料理を供するSilkレストランで、裁判官や検察側、弁護側とも座席まわりは裁判所時代そのままに、当時の面影を残しています。ここでは、一風変わった海苔巻きやベジタブル餃子などが、ぎっしりつめこまれた重箱が、ジャパニーズ・アフタヌーン・ティーとして提供されています。

レストランSilkは、第一法廷として使われていた部屋。
アフタヌーン・ティーというよりもお弁当のようなSilkのジャパニーズ・アフタヌーンティー。日本のお寿司とは舎利もネタも異なるSilk風のお味。

 ジャパニーズ・アフタヌーンティーは、英国一の高層ビル、ザ・シャード内のレストランTĪNGでも、年末まで提供しています。こちらは、抹茶スコーンをはじめ、餅やごま、栗などを用いて、日英のフレーバーを融合した12品が楽しめます。

左:英国一の高層ビル、ザ・シャードのなかにあり、鳥になった気分で、ロンドンの街を見下ろしながらアフタヌーン・ティーが楽しめるTĪNGレストラン。
右:TĪNGレストランが提供するジャパニーズ・アフタヌーン・ティー。

Courthouse Hotel
所在地 19-21 Great Marlborough Street, London, W1F 7HL
電話番号 020-7297-5555
料金 1泊 189~1,999ポンド
http://www.courthouse-hotel.com/

TĪNG
所在地 Level 35, Shangri-La Hotel, At The Shard, 31 St Thomas Street, London, SE1 9QU
電話番号 020-7234-8108
http://www.ting-shangri-la.com/

安田和代(KRess Europe)
日本で編集プロダクション勤務の後、1995年からロンドン在住のライター編集者。日本の雑誌やウェブサイトを中心に、編集・執筆・翻訳・コーディネートに携わる。
ロンドンでの小さなネタをつづったフェイスブック www.facebook.com/kresseuropelimited
運営する編集プロダクションのウェブサイト www.kress-europe.com

Column

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文・撮影=安田和代(KRess Europe)