映画館のスクリーンでも迫力十分！
バルベリーニ広場にある映画館の他、市内で4カ所、郊外で3カ所とローマ周辺では計7カ所でライブオペラが楽しめる。
平日の夜にもかかわらず、映画館の前はそれなりに賑わっており、オペラ難民の多さをあらためて実感しつつ、人の流れにそって中へ入り、席に着いた。いよいよイギリス・ロイヤル・オペラの開幕～！ と思いきや、スクリーンに現れたのは、オペラハウスへ入っていくお洒落な紳士淑女や劇場内のバーで開幕前のシャンパンを楽しむ観客たち。そんな様子を背景に、現地と生中継で繋がっているナビゲーターが「本日の見所」や「出演者たちの特徴」を解説する。そして、開幕した「フィガロの結婚」。ビッグスクリーンだから迫力は十分にあるし、音もそれなりに満足できるクオリティで悪くない。
2015/2016シーズンのイギリス・ロイヤル・オペラ＆バレエの演目。
第一幕が終了するとスクリーンにTwitterのつぶやきが流れはじめた。35カ国1500カ所の映画館と繋がっているだけあって、世界の各都市からコメントが続々と届き、そこに不思議な一体感が生まれる。舞台裏での出演者のインタビューも流れるし、実際のオペラとはちょっと違う味わいがある。ちなみにチケットは16ユーロ(2,000円ちょっと)。寝ちゃったらどうしよう……と最初はちょっと心配だったが、数時間があっという間に過ぎ、想像以上に楽しめた。
調べてみるとロイヤル・オペラは日本の映画館でも鑑賞できるみたいだが、時差のせいか、放映されるのは残念ながら収録映像のようだ。
ロイヤル・オペラハウス・ライブシネマプログラム公式ページ
URL http://www.roh.org.uk/cinemas
※「Screening search」に都市名を入れると上映検索が可能
村本幸枝 (むらもとゆきえ)
株式会社アッティコ代表。1986年、はじめてイタリアへ渡る。その3年後、ローマに移住。現在は東京と自宅のあるローマ郊外ブラッチャーノ湖の湖畔で年の半分ずつを過ごしながら、イタリアではTV・雑誌の撮影およびイベント・企業視察のコーディネートを手がけ、東京中央区では日伊文化交流サロン「アッティコ」を主宰し、イタリア関連の講座・イベント・セミナーを開催している。
日伊文化交流サロン「アッティコ」：http://www.attico.net/
文・撮影＝村本幸枝(アッティコ)
