イタリアの伝統酢、バルサミコの美味しさの秘密
美味しいもの天国イタリアから、バルサミコ酢のお話です。
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ぶどうから作られるバルサミコ酢は、イタリアの伝統的でポピュラーなお酢。芳醇な香りと熟成を極めたまろやかな甘酸っぱさが、他の種類のお酢とは一線を画す美味しさです。今や日本でもよく知られており、使っている方も多いのではないかと思います。
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右:Aceto Balsamico Tradizionaleの指定産地であるレッジョ・エミリアとモデナのお酢。
バルサミコ酢には、一般的にバルサミコ酢と名前をつけられたものと、特定の産地で伝統的な製法を守って作られる「Aceto Balsamico Tradizionale」(以下、ABTと勝手に省略……)があり、そのなかには100ccで1万円以上する高級品もあります。それ以外で一般的にバルサミコ酢と呼ばれるものは、伝統的な製法に近い方法で作られているけれども別の地域で作られている、もしくはそれに似た味になるように加工されているものです。
では、伝統的なバルサミコ酢、100ccで1万円以上になりうる美味しさとはどんなものなのか、実際に産地に行って見てきました。
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右:町の中心にあるサント・ステファノ教会。
今回、見学をお願いしたお酢醸造所はレッジョ・エミリアのノヴェッラーラという小さな町にあります。レッジョ・エミリアは、バルサミコ酢の伝統的な産地として有名なモデナとともにABTの生産地として認定されている地域です。
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バルサミコ酢醸造所「サンジャコモ」はレッジョ・エミリアの豊かでのどかな平原にあります。伝統的なバルサミコ酢の製法を今もしっかりと守りつづけている、この醸造所のアンドレアさんにお話を伺いました。
文・撮影=藤原亮子