シェフの卵たちの料理が味わえるローマのレストラン「スパツィオ」
各地への店舗展開を積極的に続けるフード・マーケット「イータリー(Eataly)」。なかでもローマ店が世界最大規模を誇ることは2年半前のこのコラムでご紹介したが、先日、久しぶりに仕事でイータリーへ足を運んでみたら面白い店を発見! 早速、日をあらため、友人を誘ってランチを取ることにした。
4フロアあるイータリー・ローマ店の最上階は、料理教室に使われるキッチンスタジオやバンケット(宴会)スペースがその大部分を占めており、イベントがない限り、人の往来はほとんどない。だからつい見落としてしまいがちなのだが、実は、その一角にレストランが1軒だけ存在する。
そのレストランが、2014年11月末から今イタリアで最も注目されている若手シェフのひとり、ニコ・ロミートがプロデュースする店「スパツィオ(spazio)」へと様変わりしていたのである。しかし、それだけでは「面白い店」には値しない。同店が非常に興味深いのは、イタリア食業界の将来を担う(かもしれない)シェフの卵たちの料理が味わえるところにあるのだ。
文・撮影=村本幸枝(アッティコ)