監督として選手に声をかけるシーンも多くありましたが、そこはもう何も考えずに、ただただ目の前に走っている選手のことを応援していました。監督は動じちゃいけないっていうのもあるので、ただただ純粋な気持ちで、励ますにはどうしたらいいのかっていうのを、一人一人に合った応援の仕方を心がけて、監督席に座らせていただいていました。

――レースの場面で内心、一番ドキドキしていた区間は?

山下:どうでしょうか……全部じゃないですか。やっぱり、人と人とがつながっていくし、それぞれ持ち味が違う選手たちだったりするし……あとは、本番前日に走る選手を変えたりっていうのもありましたし、甲斐監督自身もすごくチャレンジしていたんじゃないですかね。

若い俳優たちとの現場、学びの連続

――学生選手役を演じたフレッシュな俳優陣との共演はいかがでしたか。

山下:本当に学びもたくさんありましたし、刺激をたくさんいただいて、本当にありがとうという気持ちですね。現場の過酷さという点ではこれまでのキャリアで一番、と言いたいくらいで……いや、言いすぎかもしれないけれど、僕より学生役の皆さんのあの過酷さが僕にも伝染しましたね。寒いし、風は強いしで、本当に彼らは大変だったと思いますよ。

――今回は大規模なロケも見どころのひとつですね。

山下:非常に大勢の箱根駅伝ファンの皆さまに、すごく支えていただきました。撮影が始まる前から、たくさんの愛情を注いでいただいたというか、ものすごかったです。街も一体となって協力していただいて、道路を封鎖して、そこで撮影させていただけたというのは、本当に僕らとしてはすごく贅沢な時間でした。

『俺たちの箱根駅伝』は、忘れかけていた情熱を呼び覚まし、心に温かい灯をともしてくれる作品になっています。僕も一生懸命、気持ちを込めて丁寧に作り上げていきましたので、ぜひ楽しみにしていてください。

やました・ともひさ
俳優、アーティストとして国際的に活躍。国際エミー賞「連続ドラマ部門」を受賞した主演作『神の雫/Drops of God』のシーズン2が、2026年Apple TV+で全世界同時配信開始、人気シリーズドラマの映画化『正直不動産』も公開。

俺たちの箱根駅伝 上

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