ワインマニアには堪らないイベント「カンティーネ・アペルテ」

ローマ郊外ラツィオ州のセラー「Torre in Pietra」のエントランス。

 イタリアの重要な文化のひとつとも言えるワインをエンドユーザーにもっと深く知ってほしい。そんな考えを共有するワインの生産者たちが集まって開催されるようになった「カンティーネ・アペルテ」は、ワインセラーを開放し、自分たちのつくったワインを存分に試飲してもらおうという主旨の、ワインマニアには堪らないイベントだ。

 セラーに出入りするのは専門家や業者などの限られた人たちのみで、ワイン蔵やブドウ畑を見学したり、つくり手の話を聞きながら試飲する機会は、一般向けにはそれまでなかった。多くの消費者にとって「カンティーネ・アペルテ」はワインに興味を抱き、その知識を深める大きなきっかけとなった。さらには、ワインを切り口に旅行客を呼び込む「ワインツーリズム」というあらたな観光のスタイルを生み出したことにもひと役買ったと言えるだろう。

広大な敷地でワインを片手に午後のひとときを楽しむ人々。
地域の職人工房や食材の生産者が出店し、イベントを盛り上げる。

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文・撮影=村本幸枝