サンマリノ共和国で空中散歩
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春光うららかな季節となりました。そんな明るい春の光をもっといっぱい浴びたくて、空の上に立つ、ある国へ行ってきました。
その名も 「Serenissima Repubblica di San Marino(最も高貴なる共和国サンマリノ)」。
通称サンマリノはイタリア国土の中にある共和国で、世界で5番目に小さな国。その名にある「Serenissima」は王侯への敬称でもありますが、「晴れ渡った」という意味でもあります。この日はそんな名前にぴったりな快晴。晴れ渡った空に包まれて、町歩き、いえ国歩きスタートです。
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右:市庁舎と広場にある自由の女神像。
ひときわ高い山を上るとある、大きな石の城門。それをくぐると、山の頂きへ上るように造られた美しい石の町並みが。まるでおとぎ話の国に迷い込んだような光景が広がります。
車の乗り入れが規制されている町は静かでのんびりと過ごせる雰囲気。まだ車のない時代などを思い浮かべながら、古い石造りの町の散策をゆっくり楽しむことができます。ただ、何ぶん山の頂きにある町。坂ばかりなのでちょっぴり息があがりますが、そこから望む、遠くアドリア海までも見渡す景色、遮る物なくどこまでも広がる空の美しさは絶景です。
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右:穏やかな町の景色。
町での楽しみ方は、他に、観光案内所で押してもらえる入国記念スタンプの入手や、サンマリノのオリジナル切手を探すというのもあります。そして、この町の見どころのメインといえばこの国を守り続けてきた3つの塔めぐり。国章にも描かれている「3つの塔」、そして「自由」という文字がこの国を知る鍵なのです。
文・撮影=藤原亮子