【し】 女女官(じょじょかん)

美しい筆致に活字好き女子、歓喜!
妄想力が鍛えられるという効果も

 映像、ゲーム、漫画の世界ばかりでなく、最も古いメディアである活字の世界でも、女性をターゲットとした官能作品がアツい! 注目すべきは、女による女のための官能“女女官”を謳うレーベル「フルール文庫」です。オンナの欲望や昂(たかぶり)のツボを知るのは、やはり女性ということで、作家、編集、読者のすべてが女性。文庫と電子書籍で、毎月複数のタイトルを発売しています。

「真上からそっと重なる唇。感触を確かめるように角度を変えて幾度も合わせたあと、ゆっくり舌も挿し入れられる。細い前髪が絵筆のように額を掠め、鼻先をくすぐった」─『恋色骨董鑑定譚~アンティーク・キャラメリゼ~』より

 品のいい文体で綴られる濡れ場。行間を妄想で膨らませれば、脳内で描く情景は際限なく豊かなものになります。さらに親切なことに、人気のイラストレーターや漫画家がカバーにキャラクターのイラストを描くことによって、イメージを想起しやすくなっているため、活字は苦手……という女子の意識さえも次々と塗り替えています。活字で妄想力を鍛えると、漫画や映像もさらに官能的に見えるという相乗効果もあり!

 ほかにも、耽美的な世界で歪んだ愛情を描く「ソーニャ文庫」、キュンキュン系の作品で口火を切った「クロスラブシリーズ」、ファンタジックな世界を舞台とする「シフォン文庫」など、それぞれの特色を打ち出した女性向け官能レーベルが生まれています。乾いた砂に水がぐいぐい吸収されるように、世の女子たちに、官能がしみ込んでいくようです。

セックスペディア 平成女子性欲事典

著・三浦ゆえ+平成女子性欲研究会
本体1,100円+税 文藝春秋刊

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2014.03.12(水)
文=三浦ゆえ、平成女子性欲研究会
イラストレーション=白根ゆたんぽ