この記事の連載

各フロアに設置されている「お茶の間ラウンジ」は居心地のよい居間のような空間

 玄関でのおもてなしに余韻を感じつつ畳を踏みしめ、客室へ。チェックインは各階に設けられた「お茶の間ラウンジ」で行います。客室フロアに着くとエレベーターから「カンカン」と心地よい音が。なんと、歌舞伎の拍子木を打つ音が到着を知らせてくれるのです。耳でも和の文化を感じられる面白い仕掛けですね。

 フロアに到着すると和の趣きが漂う落ち着いた空間が広がっています。

 この空間が各フロアに設置されている「お茶の間ラウンジ」。宿泊客は居間のように寛ぎスペースとして過ごすことができます。さっそく、ウェルカムスイーツをいただきながらチェックインを。季節ごとに変わる和菓子が用意されていて、今回は関西風の道明寺の桜餅をいただきました。なぜ東京なのに関西風? と疑問に思っていたところ、実はここにも「星のや東京」のこだわりが。

「ここ星のや東京がある場所は、江戸時代には徳川家康を支えた酒井家の上屋敷がありました。道明寺の桜餅は一般的には関西で食べられているものですが、山形県の庄内地方でも昔から親しまれています。酒井家は、三代 酒井忠勝の代に山形県にある庄内に入部をしていて、庄内に所縁があります。今回はそのことから道明寺の桜餅をご用意しました」(星のや広報)

 大手町の歴史を感じながら、淹れたての日本茶の温かさにほっと一息つきます。

 この「お茶の間ラウンジ」は、各階の全6室の宿泊客のみが使用できるセミプライベートラウンジ。

 お昼は季節のお菓子やお茶、夜はお酒も用意され、好きな時間に好きなものをいただきながら過ごすことができます。小腹が空いた時に嬉しいおもてなしですね。世界中から旅行者が訪れる「星のや東京」では、ゲスト同士がここで一期一会の交流を楽しんでいる様子もよく見られるとか。

 お互いの旅の思い出を語り合ったり、日本のおススメスポットを教えてあげたりするのも楽しそうです。

 「お茶の間ラウンジ」には伝統的な“あそびもの”やライブラリーも。

 気になる本をチョイスして、ソファベッドでゆったり読書なんて最高に贅沢な時間ですね。窓際には電源のあるテーブル席も。もちろんWi-Fi完備なので、ワーケーションもできちゃいます。

2023.05.01(月)
文=磯村実穂