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タイのねこ物語「路地裏の日常」篇

 この日は、バンコク中心部からすぐ近く、ローカル感溢れる路地裏をお散歩していました。午前中で暑すぎず、まだ過ごしやすかったので、人も動物もみんなお外でまったり。床屋さんのお店の前を通ったら、路上に椅子を何脚も置いて大勢で散髪していたりとゆるやかな光景が繰り広げられていました。

 私はというと、人懐っこいねこに遭遇。自転車(動かないように設置されていたのできっとこのねこちゃん専用のものかな?)の上で、サドルで爪研ぎをしたり、後ろのカゴの中で毛繕いをしているところを、夢中で撮らせてもらっていました。

 そんな中、ひゅん!!!っと疾風の如く走り抜けていったのが、このサビねこちゃん。

 「わんわんわんわん!!!」とその後を追っていったのが、このわんこ。

 本当に一瞬の出来事でした。思わず一緒にいた友人と目を合わせ、大笑い。サビねこちゃんは必死でしたが、その後、なぜかわんこがお米の袋を咥えてウキウキした足取りでお家に帰っていったので、きっとただ追いかけっこをしたかっただけなんだな、とホッとしたのでした。


 写真集『ねこと一緒に、今日もいい日。』(葉々社)の詳細は、関さんのInstagramで随時告知予定。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

関 由香

ねこ写真家。2003年「第4回新風舎・平間至写真賞優秀賞」を受賞し、翌年、その作品をまとめた『島のねこ』でデビュー。著書に『ねこうらら』『猫と喫茶店』『ねこinアジア』など。「ねこと一緒に、今日もいい日。」をテーマに、バンコクを拠点に活動中。
Instagram @sekiyuka0701

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