京都を旅する途中、アクセントにしたくなるのは“京都ならでは”の各国料理。

 中華も韓国もワインバーもますます旅人に優しくて、軽やかに食事ができる場所が増えている。

 誰かに伝えたくなる、新アドレスを7回に渡りご紹介。


地元の食通を虜にする隠れ家的名店

◆つろく

 「つろく」とは調和や釣り合いを意味する京言葉。自然と人、空間と料理、料理とお酒……様々な要素が調和する気軽なカウンター割烹の店としてオープンした。

 ここで腕を振るうのは、東京の名店「京味」で修業の後、京都へ来て3年目という上田健登さん。

 28歳という若手ながら、正統派の京料理やひねりを効かせた一品をバランスよくメニューに組み込み、地元の食通たちを虜にしている。

 通年で人気なのが、カニ餅やカラスミ餅を落とした白味噌のお椀や、カキや鮎など季節の食材にひと手間かけて仕上げる土鍋ご飯など。

 初めてでもひとりでもくつろげるラフな雰囲気だが、心尽くしの料理や接客で、通うほどに心地よい隠れ家になりそうだ。

つろく

所在地 京都市中京区松屋町51
電話番号 075-275-3926
営業時間 17:00~22:00 L.O.
定休日 日曜
Instagram @tsuroku_kyoto

Feature

京都の懐深さに身を委ねる
アラカルトとお酒の7店

Text=Natsuko Konagaya
Photographs=Atsushi Hashimoto