慌ただしい日常を過ごすあなたに提案したいのが京都の寺院。
早朝の坐禅や貸切の襖絵鑑賞など、新たな扉の向こうに一歩を踏み出すような体験が待っている。賑わいのなかでの参拝とは違う、寺院での静謐なひとときは、深く呼吸したくなる心地よさに満ちている。
杉本博司による襖絵《放電場》は必見
◆両足院(りょうそくいん)
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2021年にアート界でも話題をさらった杉本博司による襖絵《放電場》。
クリエイターとのコラボも積極的に、文化財保護と創造の両立を行ってきた「両足院」に誕生した作品だ。
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描かれたのは人工的に起こした稲妻を焼き付けた杉本の代表作のひとつ「ライトニング・フィールド」。
ピグメント・プリントで和紙へ写し、柔らかな表情を備えた襖絵を作り上げた。
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大胆であり繊細な8枚が大書院に並ぶ様は壮観。一転して裏面は雨音が聞こえるような木版画の世界。
木の柾目を版木に摺りあげた唐紙を、斜めに貼り大雨を表現している。
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同時に制作された「日々是口実」「日々是荒日」の二幅の掛軸とあわせ、次代へ受け継がれる寺宝がここに。
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公開は期間を限定して行われる予定。大作を目にする日が待ち遠しい。
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両足院(りょうそくいん)
所在地 京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町591
電話番号 075-561-3216
https://ryosokuin.com/
※通常は非公開。特別公開の詳細はホームページで
文=大和まこ
撮影=橋本 篤