“禊風呂”&“神饌朝食”で開運旅を

出雲大社ゆかりの神饌朝食。白木の角盆に並ぶのは、奥出雲の仁多米、隠岐島の塩、松江の古代水など

 食事は独創的な懐石膳で楽しませる。主役となるのは魚介の宝庫・境港から届く海の幸や、大和しじみをはじめとする宍道湖七珍、島根和牛。地産地消にこだわり、工夫を凝らした山陰の美味尽くしは、四季の移ろいを映して、旅の高揚を誘う。

左:ポルトガルの銅鍋“カタプラーナ”を使った鍋料理。ふっくら蒸し上がった宍道湖の大和しじみと白身魚のおいしさが染みる絶品
右:お造りは、日本海で揚がる旬の地魚を寄せて

 大遷宮に合わせた特別な趣向も。宿泊客は出雲大社の御神札を客室に祀り、米、酒、塩、水をお供えする。その後、米以外の供え物を部屋の露天風呂に入れ、心身が清まる“禊風呂”体験を。翌朝は“神饌朝食”が供される。これは神様に献上される神饌をモチーフとする食事で、神様との御縁を深める力になるという。

 60年ぶりの遷宮により勢いづく聖地を訪れ、目に見えない世界を司る大国主命(おおくにぬしのみこと)に祈願する、一生に一度の機会。「界 出雲」が導く今年の出雲には、人生を変えそうな霊験みなぎる開運旅が待っている。

土曜日の夜には雅楽も奏でられる

出雲大社の大遷宮とは……?
 社殿の修造に伴い、御神体をうつす遷宮。御神体を御仮殿へうつし、再び、御本殿に鎮座いただく遷宮は、「甦り」を具現する儀式でもある。出雲大社の遷宮は社殿の状況に応じ、約60年に一度。今回の「平成の大遷宮」は1953年以来。5月10日には本殿遷座祭が斎行される。

住所 島根県出雲市大社町杵築東195
電話番号 0853-53-3100
URL www.izumooyashiro.or.jp

星野リゾート 界 出雲 (Hoshino Resort KAI Izumo)
住所 島根県松江市玉湯町玉造1237
電話番号 050-3786-0099(界予約センター)
URL www.kai-izumo.jp
客室数 24室
料金(1名) ¥27000~、遷宮記念プラン¥30000~(1室2名利用、2食付き)
アクセス 玉造温泉駅から車で約5分

photographs:Setsuo Sugiyama
text:Masami Joho