食の巨人がマドリードで再び花開く
原点回帰で究極の伝統料理に着手

　この数年快調なスペイン経済に後押しされて、マドリードでは国内著名シェフのセカンドラインが続々進出。

　本店よりリーズナブルな価格設定！　食べ比べないわけにはいかない。おすすめの4軒をご紹介。

本店はまさかの昨年閉店！ ダニ・ガルシアの新ステップ

●Lobito de Mar(ロビート・デ・マル)

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　20年かけてミシュラン3ツ星を獲得。その翌年に完全閉店を発表し、世間をあっと言わせたマルベージャのダニ・ガルシア。

　2019年10月に約束通り彼は店を閉め、新しいプロジェクトに漕ぎ出でた。

　3ツ星を獲得してから彼が気づいたのは、シェフにとって最も大事なのは「店を常に満席にすること。商売として利益があること」だったという。

　閉店で何よりも誰よりも自由を獲得したダニもやはり、戻ってゆくのは伝統料理だ。シンプル極まりないパエリアを、これだけのご馳走に変貌させる実力を味わいたい。

Text＝Yuko Harigae(Giraffe)
Photo＝Asami Enomoto
Coordination＝Yuki Kobayashi