ブルターニュ公の居城とSF小説の古典であるジュール・ヴェルヌの故郷それがナントの定番だった。

 古都の重厚さはそのままに、自由な発想はアートや創造性豊かな食卓のカタチで、空気のように街のあちこちに漂う。


●Musée d'arts de Nantes
(ナント美術館)

年代順や流派ごとの展示では
出せないニュアンスに注目

歴史建造物に指定された19世紀の建物。

 ナポレオン時代に設立された15の地方美術館のひとつとして1801年に創立。

天窓からの自然採光を優先した造りの、抽象画ギャラリーと大階段。旧いものと新しいものの対比が展示作品にも空間づくりにも、そこかしこに。

 公立の美術館ながら、地元コレクターの遺贈や美術学校、現代アート財団やパリのポンピドゥー・センターの委託もあって、14世紀の祭壇画から21世紀のコンテンポラリーアート作品まで、幅広い時代の常設コレクションをもつ。

アメリカ独立戦争時の騎馬像と毛沢東の肖像画を並置する発想が秀逸。

 2017年に大規模改修を済ませ、再オープンした。

オーギュスト・ロダンの晩年の作で《地獄門》の一部ともなっている《三つの影》。これは2017年の没後100周年を機に修復された。

 モネの《睡蓮》シリーズの中でも、とくにオレンジの色味が強い一枚など、印象派の大作も見物といえる。

タマラ・ドゥ・レンピカの少女画や、クロード・モネの睡蓮といった、巨匠が得意とした有名モチーフの作品も多数。

 一方でロマン派の彫像と、共産主義的プロパガンダをもじった毛沢東の肖像を並列展示するなど、行間をシニカルに読ませる展示も、ユニークと評判だ。

Musée d'arts de Nantes
(ナント美術館)

所在地 10 rue Georges Clemenceau 44000 Nantes, France
電話番号 02 51 17 45 00
営業時間 11:00~19:00(木曜11:00~21:00、最終入館は閉館30分前、退出は同20分前)
定休日 火曜、1月1日、5月1日、11月1日、12月25日
料金 8ユーロ
https://museedartsdenantes.nantesmetropole.fr/

Photo=Asami Enomoto
Text=Kazuhiro Nanyo
Cooperation=Atout France, Le voyage à Nantes, Saint-Nazaire Tourisme, Destination Rennes, Saint-Malo / Baie du Mont-Saint-Michel Tourisme

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