2003年の六本木ヒルズの開業を皮切りに、森美術館、国立新美術館、サントリー美術館といった東京を代表する多彩な美術館が誕生。

 地上250メートル、日本一高い場所に美術館が誕生し、六本木のアートタウンへの変貌は始まった。


トライアングルを成す美術館

ミハエル・ハンスマイヤー《ムカルナスの変異》2019年。撮影:木奥惠三、写真提供:森美術館 ※企画展「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命ーー人は明日どう生きるのか」から。

 かくも鮮やかに、街のイメージが転換した例も珍しい。かつてナイトスポットとして知られた六本木は、いまやすっかり東京有数のアートスポットとなっている。

 始まりは、森美術館だった。2003年に六本木ヒルズがオープンしたとき、施設の中枢たる森タワー最上層の53階が、丸ごと美術館にあてられた。

 六本木を、「文化都心」として生まれ変わらせるーー。六本木ヒルズの計画を推進した森稔・森ビル社長(当時)は繰り返し、そう語っていた。

 その理想は具現化され、地上250メートルに位置する「天空の美術館」は六本木の、いや東京を代表する観光地の一つとして定着するに至った。

六本木ヒルズ森タワー最上層階で 世界の現代アートを多角的に発信

◆森美術館

左:六本木ヒルズには8点のパブリックアートが点在する。ルイーズ・ブルジョワ《ママン》。右:内観(センターアトリウム)。写真提供:森美術館

 日本一高い所にある「一等地」に位置する巨大美術館。

 間仕切りが自在に設置でき、ビル内とは思えないスケールの展示が可能。2003年の開設以来、注目の現代アートを続々と紹介してきた。

 これまでの展示に「ハピネス:アートにみる幸福への鍵 モネ、若冲、そしてジェフ・クーンズへ」「クサマトリックス:草間彌生展」「杉本博司:時間の終わり」「レアンドロ・エルリッヒ展」など。

左:美術館へは52階からエスカレーターで。右:ローズガーデンにはイザ・ゲンツケン《薔薇》がそびえる。

 開口部が大きく取られて外界を見下ろせる展示室もあって、作品と東京の大パノラマが融合する光景は圧巻。ひとつ下のフロアに展望台が併設され、夜間開館もしているなど、美術館の新しい楽しみ方の提案も豊富。

●Information
企画展「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命ーー人は明日どう生きるのか」

開催期間 開催中~2020年3月29日(日)
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/future_art/

森美術館

所在地 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー
電話番号 03-5777-8600
開館時間 10:00~22:00、火曜のみ 10:00~17:00
休館日 展示替え期間 ※企画展により異なる
https://www.mori.art.museum/

文=山内宏泰
撮影=橋本 篤

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