立地の良さと“ほどよく”楽しめる和の雰囲気
「庭のホテル」の何がそれほどに外国人観光客を引き付けるのか――。ひとつは立地の良さだ。東京のほぼ中心部に位置するJR水道橋駅から歩いて3分という近さ。ホテルからは歩いて、小石川後楽園や神田明神、ニコライ堂、世界最大級の古書店街である神保町、そして皇居にも行ける。また、日本大学や明治大学など多くの大学が近くにあり、学生が利用する安くておいしいレストランが多いのも魅力となっている。
アクセスの良さもさることながら、なにより魅力的なのは、このホテルの雰囲気だろう。せっかく日本に来たのだから、「日本らしさ」を楽しみたい、と考える観光客に、「庭のホテル」は、“ほどよく”和を楽しんでもらえる場所なのだ。
客室のインテリアには、木や和紙を用いて、和の雰囲気を演出している。ヘッドボードの和紙を通した優しい明かりが心地よい眠りに誘い、窓の障子が日本人には懐かしく、外国人には「日本」を感じさせる。しかし決して、「和」を強調しすぎることはない。部屋は天井を高くしてあり、バスルームもバスタブも大きめで、外国人客にも窮屈にならないつくりになっている。和の良さを洋のなかに上手に取り入れることで、なじみやすく親しみやすくしている。そうした細やかな心遣いもまた、「和」なのだ。