おいしいイタリアの秘密は家の食卓から
私をイタリアに留まらせたもの、それは写真家としてトスカーナののびのびとした風景に強く惹かれたこと、それから、イタリアのおいしい食べもの!
誰もが知る美食の国イタリアですが、その真価を知ることができるのは、やはり、その土地で、その地のものを食べたとき。初めて市場で買った野菜のおいしさには驚いたものです。甘くてみずみずしくて、それはまさに、しっかりとした大地で、たくさんの太陽を浴びて育った味。
もちろん、サラダにしてそのまま食べてもおいしいのですが、食をさらに楽しむこと、イタリア料理の奥深さを教えてくれる出会いがありました。
イタリアン・マンマ、フィアメッタ先生の料理教室。ご主人と死別して、アグリのキッチンで働きながら、2人の息子さんを女手ひとつで育てたお母さん。そんな先生の教室では、レシピだけじゃない、食材をいただくことのありがたさ、調理することの面白さ、そして、何よりみんなでテーブルを囲むことの楽しさを改めて知りました。
出会ってから2年、今でも、おいしいイタリア料理をもっと知りたくて、何より先生と一緒におしゃべりしながら立つ台所が楽しくてお教室に通っています。
先日の授業で教わったイタリア家庭料理の定番「カポナータ」は、先生がひいおばあちゃんから受け継いだレシピ。夏野菜の旨みたっぷりのおいしいレシピを公開します。