日本マーケットの重要性は?

――デスティネーションとしての日本はどうですか?

 日本はいつも富裕層が行きたいリストに入っています。シンガポールや中華圏などからのお客さんが増えていると思いますが、まだちょっとコストが高いかもしれません。しかし、成田にプライベート・ジェットのターミナルが出来たり、リッツ・カールトンが沖縄や京都に出来ますので、今後はさらに期待がもてるでしょう。これから3~5年のうちに、香港のエアポートから2500機のプライベート・ジェットが飛び立つようになりますから、成田のそうした施設の拡充は受け入れ態勢としてとてもいいことです。

―日本は富裕層を受けいれる準備ができていると思いますか?

 ええ、充分に出来ていると思います。サービスのスタンダードは非常に高いし、なによりも外国人旅行者が興味を持つような古い歴史があります。大都市圏はまったく問題がないでしょう。肝心なのはバリエーション豊かなコンテンツがあると情報発信することです。そうしたプロダクトをお持ちの方に、どんどんILTMに出展していただきたいですね。

――ILTMにとって日本のマーケットは重要ですか?

 もちろんです。日本は非常に大きな存在感のある国ですし、旅行者も多い。そして、海外のプロパティはどこも日本の旅行者を欲しがっています。まだよく知られていない旅行プロダクトは世界にたくさんあります。その情報収集の場としても、ILTMは最適の場と言えるでしょう。ILTM Asiaはこれ以上の出展者を収容できないぐらい大きく成長しましたが、私たちの目的は、商談会を大きくすることではなく、まず第一に質なのです。質の良い出展者と質の良いバイヤー、その両者を引き合わせることなのです。

 CREA Travellerでは、商談会の詳細について、とりわけ興味深いデスティネーションについて、今後も雑誌とWeb上で報告いたします。

2012.03.30(金)