お楽しみのカクテルアワーも!

創業当時に使われていたさとうきびの圧搾機。見学者が実際に動かしてみると、驚くほどたくさんのしぼり汁が滴り落ちた。

 奥のスペースは古い蒸留所をイメージした造りになっています。

 ここでは、バカルディのラム酒がどうやって生み出されるのか、また他のラム酒とどう違うのか、といった説明を聞きながら、実際にさとうきびをしぼってみたり、原料となるメラサと呼ばれる廃糖蜜の味見をしたり、さらには1回だけ蒸留した原酒と5回蒸留した原酒(この2種類の原酒がブレンドされてバカルディのラム酒になります)を飲み比べたりできます。

こちらも当初使われていたタイプの蒸留器。これで一回だけ蒸留したものと、5回繰り返して蒸留したもの、2種類の原酒は別々に樽で1年熟成された後、ブレンドされる。その割合などは企業秘密。

 さて、最後にはお楽しみのカクテルアワーが待っています。

左:手際よくカクテルを作っていくバーマン。
右:教えを受けながら、自分たちでカクテルを作る。こちらはキューバリブレに挑戦しているグループ。楽しみながらも、みんな真剣。

 まずはバーマンがバカルディの代表的なカクテルのいくつかを作ってくれるので、みんなで味見。その後、モヒートもしくはキューバリブレのいずれかを選んで、実際に自分たちでカクテル作りに挑戦です。ベースはもちろんバカルディ・スペリオール。

 出来上がったら、そのままカウンターやラウンジで飲むのもよし、グラス片手にもう一度展示スペースを見学するのもよし。エントランス前のテラスでゆったり味わうのもお勧めです。

モヒート、ダイキリ、キューバリブレなど、バカルディのラムがその誕生に大きく関わっているカクテルは少なくない。ラウンジコーナーのパネルには、各カクテルが生み出された際のエピソードが書かれている。

Casa Bacardí(カサ・バカルディ)
所在地 Plaça de l'Ajuntament, 11, 08870 Sitges, Barcelona
電話番号 938-948-151
アクセス バルセロナ・サンツ駅からシッチェス駅まで、国鉄近郊線(Rodalies)にて約30分。シッチェス駅からカサ・バカルディまでは、徒歩にて約10分。
見学 予約制によるガイドツアーのみ(金~日曜) ※ガイドはスペイン語、カタルーニャ語、英語の3か国語あり、それぞれ時間が設定されている。人数に空きがあれば、当日現地での受付も可。料金は9ユーロ。
http://www.casabacardi.es/en/

坪田みゆき(つぼたみゆき)
バルセロナ在住、コーディネイター。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)イスパニア語学科卒。在東京スペイン政府観光局勤務などを経て、2004年よりバルセロナ在住。バルセロナ、バレアレス諸島(マヨルカ島他)、バスク地方などを中心に、スペイン全土の取材・撮影コーディネイトの他、通訳・翻訳業務も行っている。http://spainbcn.exblog.jp/

Column

気になる世界の街角から

世界の12都市から、何が旬で何が起きているかをリポートするこのコーナー。
その街に今すぐ飛んで行きたくなる情報ばかりです!

文・撮影=坪田みゆき