バルセロナの生ハムミュージアムであなたも生ハム通に!

ランブラス通りのほぼ真ん中、ボケリア市場の向かい側、という絶好のロケーション。ミュージアムの入場チケットは、建物右手の観光案内窓口で。写真右手に見える赤い「i」の看板が目印だ。2階部分はバル・レストランで、窓際のカウンター席がお勧め。

 スペイングルメの王道といえば、ワインと生ハム。特に生ハムは、最近でこそ日本でもよく見かけるようになったとはいえ、まだまだ日常的な食材とは言いがたく、「スペインに行ったら、おいしい生ハムをたくさん食べたい!」という方は多いはず。ところで、生ハムと一言で言っても豚の品種や製法、産地などによっていろんな種類があり、味わいも値段もさまざまなのだが、それぞれどう違ってどういう味なのかはっきり把握している人は、実はスペイン人でも意外に少ない。

 「JAMÓN EXPERIENCE(ハモン・エクスペリエンス)」は、そういった生ハムの知られざるあれこれについて楽しく知ることができる“生ハムミュージアム”である。1階部分はショップとバル・カウンター、2階はバル・レストラン、そして地下1階がミュージアムスペースとなっている。

生ハム販売の大手Enrique Tomásが運営するだけに、ショップの品揃えはさすがに充実。
オーディオガイドに案内されながら展示室をまわっていく。真っ暗だった壁面も、光が当たるとこの通り。ガイドは英語をはじめ数カ国語用意されているが、日本語版がまだないのが残念。

 ミュージアムの入場者は最初にオーディオガイドをもらい、そのガイドの指示にしたがって展示スペースを進んでいくことになる。展示は映像とライティングを巧みに組み合わせたもので、それまで何もないと思っていた壁面に光が当たるとガイドの説明に合った展示が見えるようになったり、ホログラムで本物のイベリコ豚が目の前にいるように見えたりと、アトラクション感覚満載である。

ビデオ映像と、実際の展示を上手く組み合わせながら、生ハムの種類、製造過程などを詳しく説明してくれる。

文・撮影=坪田みゆき