日赤発祥の原点は万博にあり/敦賀空襲を伝えつなぐ


フライヤー表面

フライヤー裏面

◆概要

人道の港 敦賀ムゼウムは、日本赤十字社初の国際的救済事業と言われている「ポーランド孤児救済」に関する展示をはじめとした、命の尊さや平和の大切さを発信する資料館であり、同じく「人道」を重んじる機関として日本赤十字社と相互連携を図って参りました。

今年2025年大阪関西万博の開催を契機としまして、日本赤十字社が主催しております、同社の設立と万博の関係性について紹介する企画展「万博と赤十字」を、人道の港 敦賀ムゼウムと日本赤十字社福井県支部との共催で開催します。

同時に戦後80年の節目の年に、敦賀で起きた空襲の史料等を展示する企画展「戦後80年展 敦賀空襲を伝えつなぐ」を開催します。

 【期間】 

 令和7年7月5日(土)~10月13日(月・祝)

 【場所】 

 人道の港 敦賀ムゼウム 企画展示室

 (福井県敦賀市金ケ崎町23-1)

 【開館時間・休館日】

 9:00~17:00(最終入館16:30)

 水曜日休館(祝日の場合はその翌日)

 開館日の詳細情報は人道の港 敦賀ムゼウムホームページをご確認ください。

 https://tsuruga-museum.jp

 【入場料】

 大人 500円 小学生以下 300円

 ※上記入場料で常設展・企画展どちらもご覧いただけます。

 ※20人以上の団体は割引となります(2割引)

◆企画展示の詳細について

『万博と赤十字』

幕末の1867(慶応3)年、パリ市街にちょんまげ帯刀姿の日本人の一行が現れました。彼らが向かった先は、第2回パリ万国博覧会の会場。現在のシャン・ド・マルス公園の広大な敷地で、当時はまだエッフェル塔はありませんでした。ヨーロッパ各国の王や諸侯をはじめ、要人や商人が集うこの地に、世界の最先端技術や文化が展示されました。中には、スイスで誕生したばかりの赤十字のパビリオンもあり、赤十字と日本人の運命の出会いの場となります。赤十字の生みの親であるアンリー・デュナンも万博会場を訪れていましたので、日本人の一行とすれ違ったかも知れません。

その6年後の1873(明治6)年には、明治政府の代表団がウィーン万国博覧会に日本館を設置しました。現在のウィーンの中心部にあたるプラーター公園で、ドナウ川に沿った横長の広大な地にヨーロッパ各国が最先端の展示を行ったのです。中には、軍装備や負傷兵救護のための病院列車や救急車も展示されました。オーストリア、フランス、イタリア、イギリス、ベルギーなどが展示した器材や乗り物の多くには、赤十字マークが付されたので、会場のあらゆる場所に赤十字パビリオンが設けられたように見えるほどでした。日本を含む世界中から万博会場を訪れた人々は、赤十字が数年の間に各国に広がり、発展を遂げた様子を目の当たりにしたのです。

幕末から明治にかけて、パリやウィーンを訪れた日本人が、日本に赤十字をもたらすまでにいったい何があったのか。日本赤十字社発祥の原点をふり返ります。

『戦後80年展』

昭和16年(1941)12月8日に開戦した太平洋戦争は、17年(1942)6月のミッドウェー海戦での敗北、18年(1943)2月のガダルカナル島からの撤退により、日本周辺の制空権・制海権は次第に失われ、昭和19年(1944)7月、マリアナ諸島がアメリカ軍に占領され、本土空襲が激化していきます。

太平洋側主要都市への空襲によって軍関係の施設が移転され、さながら軍需基地のようになった戦争末期の敦賀において、それでも人々は「こんな小さな港町に空襲はないだろう」との意識がありました。

昭和20年(1945)7月12日の夜、敦賀は日本海側沿岸都市としては初めての大空襲に遭います。

死者・負傷者あわせて三百人以上、港を中心とする市街地の大半が焼け野原となった80年前の現実を、私達はどこまで実感できるのでしょうか。そして私たちにとって80年前の出来事は、今もなお世界のどこかの現実となっています。

戦後80年の節目に、敦賀と戦争に関する資料を展示します。



◆同時期開催展示

パネル展

『すべての難民が 難民でなくなる その日まで』

増え続けている紛争や迫害で故郷を追われた人々の、ひとりひとりの物語に焦点を当てるとともに、世界130カ国以上で行われているUNHCRの人道支援活動を紹介するパネル展を人道の港 敦賀ムゼウム2階交流コーナーにて開催しています。

【期間】

令和7年6月16日(月)~10月31日(金)

人道の港 敦賀ムゼウムについて

明治から昭和初期にかけて、ヨーロッパとの交通の拠点となった敦賀港は、1920年代にポーランド孤児、1940年代に「命のビザ」を携えたユダヤ難民が上陸した日本で唯一の港です。

当時の建物を復元した資料館「人道の港 敦賀ムゼウム」では、シアターを備え、展示資料とアニメーション、映像を組み合わせて、敦賀港のあゆみとともに、孤児と難民が上陸した歴史的背景や、彼らに手を差しのべた人々、市民の証言やエピソードを含め、敦賀港で起こった史実をわかりやすく紹介し、「命の大切さ」と「平和の尊さ」を発信しています。

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