2025年1月11日(土)~3月30日(日)
ガスミュージアムは、2025年1月11日(土) から3月30日(日)まで、「ヌエットの描く昭和モダンの軌跡」展を開催します。
2025年3月30日に生誕140年を迎えるフランス人ノエル・ヌエットは、昭和初期の東京で詩やスケッチを通じて、東京の姿を数多く記録しました。
本展示会では、当時のモダンな東京の風景を描いたヌエット氏の作品とともに、同じく140年を迎える東京ガスが支えた昭和初めのガスのあるくらしを 紹介します。
【開催概要】
■ 会期:2025年1月11日(土)~3月30日(日)
■ 休館日:月曜日(月曜日が祝日および振替休日の場合は翌日が休館)
■ 開館時間:午前10時~午後5時
■ 会場:ガスミュージアム ガス灯館2階 ギャラリー
■ 入場:無料
■ ホームページ: https://www.gasmuseum.jp/
【展示内容】
明治18年(1885)3月30日、フランスのブルターニュに生まれたノエル・ヌエットは、パリで詩人として活動する中で、フランス語の個人教師として日本人留学生との交流から、日本へ興味を抱くようになりました。
大正15年(1926)の最初の来日は、静岡でフランス語教師として過ごしました。一旦母国に帰国したヌエット氏ですが、昭和5年(1930)に再来日を果たしました。それ以後、昭和37年(1962)に帰国するまでの30年余り、フランス語教師として大学で教鞭をとる傍ら、戦前・戦後の東京の風景を見つめ、その様子をスケッチや版画、詩や随筆などで表現しました。
特に昭和初期の東京の姿は、ヌエット氏にとって「古きもの」と「新しきもの」が並び立つ風景に映り、羨望と好奇心を持って東京各所を巡り、携えたペンでスケッチや文章で記録しました。ヌエット氏の記録は、昭和初期の1920~30年代に花開いた、和洋折衷の近代東京の都市市民文化の姿を伝えてくれます。
今回の展示会では、ヌエット氏が戦前の東京を記録したスケッチや版画を中心に、同じく140年を迎える東京ガスが支えた当時の都市生活を象徴する、ガスのある暮らしを記録した写真とともに、当時の絵はがきや生活道具などから、昭和のモダンな風景を紹介します。
【主な展示作品】
〈ノエル・ヌエット氏 略歴〉
・明治18年(1885)3月30日、フランスのブルターニュに生まれる。
・明治43年(1910)に処女詩集「葉がくれの星」を出版。詩人としての活動の傍ら、滞仏中の
日本人との交流を持つ。
・大正15年(1926)に静岡高校講師として来日。昭和 4年(1929)に一旦帰国するも、翌年
に再び来日して東京外国語学校講師に就任。その後、東大、早大、アテネ・フランセなどで
教鞭をとる傍ら東京各所をまわり、その風景をスケッチや詩にうたい、詩集や画集を著す。
・昭和37年(1962)に帰国後パリに居住。昭和40年(1965)に東京都名誉都民となる。
・昭和44年(1969) 9月30日にパリで逝去。享年84歳
〈東京ガス株式会社 沿革〉
・明治18年(1885)10月1日、公営であった東京のガス事業の払い下げを受け、東京瓦斯会
社(現:東京ガス株式会社)が誕生。
・明治30年(1897)照明用途だけでなく熱源用途分野への進出を決定。
・昭和44年(1969)都市ガスの原料としてLNG(液化天然ガス)の導入を開始。
・平成17年(2005)家庭用燃料電池「LIFEUEL」(現:エネファーム)を世界初の市場導入。
・平成29年(2017)ガス小売全面自由化。
【ガスミュージアムについて】
「ガスミュージアム」は、日本の都市ガス事業に関する貴重な資料を展示・収蔵するために、昭和42年(1967)に東京・小平市に開設され、50年以上に渡りこの地で展示活動をおこなっています。
二棟の赤レンガの展示棟は、明治42年(1909)に建てられた東京ガス本郷出張所を移設復元した「ガス灯館」と、明治45年(1912)に建てられた東京ガス千住工場計量器室を移設復元した「くらし館」から構成されております。
日本のガス事業の起源を展示・紹介する「ガス灯館」1階展示では、鹿鳴館で使用されたガス灯をはじめ、さまざまなデザインのガス灯がご覧頂けます。2階にはテーマに沿って定期的に企画展を開催する「ギャラリー」があります。
「くらし館」1階には、明治37年(1904)に発行されたガス器具カタログに掲載されている器具を展示した「瓦斯(がす)器具(きぐ)立体(りったい)型録(かたろく)」、150年にわたるガス事業の歩みを紹介した「ガスとくらしのヒストリー」、日本の都市ガス事業を育てた渋沢栄一の足跡を紹介する「渋沢栄一ギャラリー」などのコーナーがあります。また2階では石炭からはじまったガス製造の歩みを、工場の模型や映像、パネルで紹介しています。このほか明治時代に実際に使われていたガス管をはじめ、ガスメーターやガス栓など、都市ガスの安全防災対策の変遷についても紹介しています。
二棟のレンガ造りの展示棟に囲まれた中庭には、東京を中心に国内外で当時使われた灯柱を使用し、再現したガス灯が灯る様子をご覧頂くこともできます。
あかりから熱源へと150年に渡り、くらしとともに歩んできた都市ガスの歴史をご覧下さい。
【アクセス】
西武バス
・西武新宿線 花小金井駅北口「花小金井駅入口」バス停より
[武21]錦城高校前経由…東久留米駅西口行き
・JR中央線 武蔵小金井駅北口より
[武21]錦城高校前経由…東久留米駅西口行き
・西武池袋線 東久留米駅西口より
[武21]錦城高校前経由…武蔵小金井駅行き
「ガスミュージアム入口」バス停下車徒歩約3分
西武新宿線 小平駅より徒歩約20分(2km)
新青梅街道 滝山南交差点角
※駐車場無料
【文化庁「食文化ミュージアム」に認定されています】
ガスミュージアムは、文化庁による日本の多様な食文化の継承・振興のための取り組み「食文化ミュージアム」の『食の体験・情報発信施設』として認定されています。
食文化ミュージアムのホームページでは、『ガスかまどからダイニングキッチンへ日本人の食と調理の変遷、進化がわかる日本人の食生活と炎のエネルギー』というキャッチコピーで紹介されています。
日本人の食生活に不可欠な炊飯を進化させた、国産ガス機器の先駈けである『ガスかまど』が目印となっています。
■日本人の食生活と炎のエネルギー
明治時代、新しい調理の熱源として利用が始まったガスの炎。
ガスミュージアムには、現在に至るまで私たちの食生活と共にどのように進化してきたのかを示す、様々な時代のガス器具の実物や写真、版画などの印刷物史料を展示しています。
日本人の食生活に不可欠な炊飯を進化させた国産ガス機器の先駈けである「ガスかまど」をはじめ、昭和モダンを醸し出す昭和初期の逸品「四面式ガストースター」や「ガスコーヒーメーカー」、「ガス卵ゆで器」などの調理器具の実物を展示しています。
また、戦前からのガス調理レシピを収蔵するなど、日本の食と調理の文化とガスエネルギーの歩みがわかる施設であることが、今回の認定で改めて注目されています。
◇食文化ミュージアム
https://foodculture2021.go.jp/foodculturemuseum/
◇食文化ミュージアム 食の体験・情報発信施設
https://www.foodculture2021.go.jp/foodculturemuseum/hasshin_shisetsu/