パリから列車でわずか数時間。豊かな田園風景が広がり、可愛い町や村が点在するロワール地方。フランスの原風景ともいうべき美しい光景にあふれるこの地方の最大の見所は、世界遺産にも登録されている古城の数々。
観光名所になっている壮大な古城のほかにも、ロワールにはたくさんの美しい城が点在する。なかには、美味しい料理とフレンドリーなおもてなしで評判のプチホテルになっているところも。貴族が暮らした空間での憧れの滞在は、この地方を訪れるならぜひとも体験してみたい。
» 第2回 1ツ星シェフのいる13世紀の館「シャトー・ド・プレ」
» 第3回 王国ゆかりの修道院ホテル「フォントヴロー・ロテル」
◆ Château de Noizay(シャトー・ド・ノワゼ)
折り目正しい古城のおもてなし
古い教会の鐘が響くのどかな村に威風堂々と鎮座する城館は、アンボワーズ城に出入りする宮廷人が16世紀に建てたもの。西洋史上の大事件の舞台となったといい、館内にあるステンドグラスはその物語がモチーフとなっている。
インテリアは19世紀のもので風格があり、ルレ・エ・シャトー加盟のホテルらしい、折り目正しく和やかなおもてなしが心地よい。
右:可愛い客室のインテリア。
右:オーナーのセシルさんとシェフのフレデリックさん。
文=矢野詔次郎
撮影=橋本 篤