ぜひ見ておきたいニュピ前夜祭。エキサイティングな「オゴオゴ」見物

神話の一場面をテーマにした迫力満点のオゴオゴ。こちらは華やかな演奏と躍りのパフォーマンスがついたゴージャス版。

 まずはホテルのスタッフから情報収集。リゾート周辺のオゴオゴ見学スポットを教えてもらって、いざ街へ! 時刻は19時30分、街の四つ角やメインストリートではすでに大勢の見物人がオゴオゴの登場を今か今かと待ち受けています。20時過ぎ、バラガンジュールと呼ばれる激しく賑やかなドラの楽団を引き連れ、巨大なモンスター人形オゴオゴを担いだ、民族衣装を身につけたバリの男たちの一団が登場。

 オゴオゴはヒンドゥー教の叙事詩や物語の一場面を再現したものから、今時の世相を反映したユーモア溢れるものまでテーマはさまざま。毎年、各村や町内会が競い合い趣向をこらして制作します。練り歩きが始まる前に道路が通行止めになる場合が多いので遠出は禁物。リゾートから徒歩圏内が理想的な見学スポットです。リゾートの送迎車を利用できるかどうか、事前に確認しておきましょう。また、非常に混雑するため、貴重品の盗難・紛失には十分な注意を払って!

ニュピの日の過ごし方あれこれ

静かなリゾート内がより一層の静寂に包まれるニュピの朝。
リゾートの前に広がるオーシャンビュー。普段なら観光客と物売りで賑わうビーチもこの日だけは静か。リゾート敷地外なのでビーチに出ることはできない。

 一夜明けてニュピ当日は、全島外出禁止。歌舞音曲も禁止。静寂の日の掟は、「アマティ・ゲニ」(灯火および火気の禁止)、「アマティ・カルヤ」(労働の禁止)、「アマティ・レルンガン」(家屋/ホテルからの外出禁止)、「アマティ・レラングアン」(騒音・歌舞音曲の禁止)の4つ。さらにバリ・ヒンドゥー教の僧侶や敬虔な信者は、この4つに加えて断食をしながら瞑想と祈りの時を過ごすそう。

 ホテルやリゾートは、敷地の外へ光がもれないよう配慮をしたうえで、最低限の灯火の使用は黙認されていますが、客室内の衛星放送は、バリ島内のみ翌日朝まで停波するため視聴できません。静寂の中、客室でゆっくりと過ごすもよし、リゾート内のプールを利用したりアクティビティへの参加でアグレッシブに過ごすもよし、自分らしいスタイルで丸一日リゾートを満喫しましょう。

ニュピは毎年雨季と乾季の変わり目の頃にあたる。雨の多い季節でもニュピの日は不思議と天候に恵まれるといわれている。

文・撮影=api-magazine(アピ・マガジン)編集部