さまざまなスタイルが一堂に会すアオザイ博物館へ

ベトナム国内でもほかでは見られないアオザイ専門の博物館。

 女性の美しさを引き立ててくれるベトナムの民族衣装アオザイ。結婚式など華やかなパーティにも利用でき、旅行のお土産にオーダーメイドをする人も多いのではないでしょうか。そんなアオザイの歴史を学べる博物館が2014年1月22日、ホーチミン市にオープンしました。

ベトナム中部の旧家を移築して作られた博物館。ズラリとさまざまなアオザイが並ぶ。
博物館はシー・ホアン氏所有の庭園の中に。緑豊かな庭園では、池のほとりのステージでショーが催されることも。

 この博物館はベトナムを代表するアオザイデザイナー、シー・ホアン氏が開設したもので、17世紀ごろのものから現代のモダンアオザイまで、そのデザインの移り変わりをジャンルにわけて紹介しています。さらに各界の著名人から寄贈されたアオザイや、伝統歌劇カイルオンで使われるものも展示。同じアオザイといえどもさまざまなバリエーションがあり、見ているだけでも十分に楽しめるラインアップとなっています。また、8月末からは定期的にアオザイのファッションショーも開催予定。ベトナムのアオザイに興味のある方は、ぜひ一度はチェックして欲しいスポットなのです。

館内には、ベトナム各地の編み笠ノンラーも展示。
左:子どもたちがデザインしたアオザイをまとった人形も販売。
右:案内してくれるスタッフの制服も、もちろんアオザイ。

 時代とともに、その姿を変えてきたアオザイ。次ページでは、そんな同博物館で見られるアオザイの数々をご紹介していきましょう。

文・撮影=杉田憲昭