どれもがオリジナリティに溢れたデザイン

こちらはオレンジとイエローが強烈で個性的なデザイン。

 「マンダラ」は、もともとサンスクリット語で「丸い」という意味の言葉。仏教用語としては「曼荼羅」と表記され、仏教の世界観を視覚的に表したものを指す。リゾートなどでは宗教的な意味はなく、水に浮かべた花飾りのことを「マンダラ・フラワー」と呼んでいる。

昆虫に擬態しているような白い花を使ったアレンジメント。

 そのデザインは多種多様で個性的。熱帯性気候の土地で生花を使うこともあり、翌日には萎れてしまう。だから、毎朝、その日に集めることができた花に合わせて新しいデザインが生まれるのだ。そんなことを気にかけながらあちらこちらに飾られている器を覗き込むと、その美的感覚に驚かされる。時には文字を入れてみたり、枝ごと使ってみたり。さまざまな形の葉や花を巧みに組み合わせて放射状のデザインを創りあげているのだ。

ピンクの花が入ると、何となくかわいくてメルヘンチックに。

 ザ・ファームのスパでは、毎朝9:00~9:30の間、無料のアクティビティとして「マンダラ・フラワー・アレンジメント」が催されている。ひとつのマンダラ・フラワーを作る時間は、2~3人で10~15分程度。大きな物でも20分程度で完成するという。スパスタッフに教えてもらいながら、あっという間に美しいマンダラ・フラワーを作ることができるのだ。

左:葉と茎を効果的に使った幾何学的なアレンジメント。
右:ブルーの「ジェイド・ヴァイン」と、白くて細長い花びらを効果的に使っている。

 このようなデザインを参考にすれば、日本に帰ってからも応用ができる。これからの季節、切り花が萎れかけてきたら、葉や花びらを摘んで丸い器に並べれば、涼しげで個性的なフラワーアレンジメントに。ホームパーティでもゲストの注目を浴びて、話にも花が咲くこと間違いなし。ぜひお試しを!

左:ブーゲンビリアを枝ごと中央に配してシンメトリーなデザインに。
右:この日撮影に訪れていた地元のテレビ局Kris TVもマンダラ・フラワーで歓迎。

The Farm at San Benito (ザ・ファーム・アット・サンベニート)
所在地 119 Barangay Tipakan, 4217 Lipa City, Batangas, Philippines
電話番号 +63-2-884-8074(予約) +63-918-884-8078(現地携帯)
URL http://www.thefarmatsanbenito.com/

フィリピン政府観光省
URL  http://www.premium-philippines.com/

全日本空輸(ANA)
URL http://www.ana.co.jp/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航130回超・50カ国超、海外スパ取材200軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、楽園写真家三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)など。最新刊は薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)。
Twitter https://twitter@aisha_t
ブログ http://ameblo.jp/aisha

Column

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!

2014.04.08(火)
文・撮影=たかせ藍沙