シンガポールならではのトリートメントで至福の世界へ

施術の始まりを告げるティンシャベルを聞いた後は、セラピストのゴッドハンドに身をゆだねて

 世界中の「ザ スパ アット マンダリン オリエンタル」で受けられる定番メニューのほかに、シンガポールだけのオリジナルメニューは3つ。いずれも、使用するプロダクトや技法に南国シンガポールらしさが香る。

トリートメントの後にくつろぐスペース。余韻を楽しみつつ、静かなひとときを

「フレグランス・オブ・パール」(170分・510シンガポールドル)は、シンガポールの国花でもある蘭と真珠で肌を磨く贅沢なトリートメント。スクラブ剤は、乾燥させた蘭の花とオリーブの種を砕き、ローズ入りボディークリームと混ぜているので、スクラブ効果に加え保湿効果も抜群だ。抗酸化作用のある真珠粉を混ぜたボディラップで肌を保湿した後、東洋と西洋の技術を併用したマッサージで凝りをほぐし、心身のバランスを取り戻す。

「シナラン」(170分・510シンガポールドル)は、デトックス効果が絶大。ジンジャーやハーブ、スパイス入りのスクラブで全身を磨いた後、ミネラルたっぷりの火山灰入りプロダクトで身体をラップして肌に栄養を与え、最後はココナッツオイルで全身をマッサージする。毒素を揉みだすような繊細なマッサージは、マレーに古くから伝わる産後専用のマッサージにインスパイアされたものなのだそう。全身、筋肉の深部にまで働きかけてコリをほぐすので、日頃の不摂生でむくんだ身体も、すっきりとする。

「テ・ヒジャウ」(110分・330シンガポールドル)は、抗菌作用に優れた緑茶パウダーと浄化作用のあるクリスタル入りのボールを肌に当て、全身のストレスを和らげる。さらに、身体のリンパを流し解毒する西洋式マッサージと、筋肉の深部まで働きかける東洋式マッサージを併用することで、新陳代謝を促して老廃物を排出する。南国とはいえ室内はエアコンが効きすぎているシンガポールでは、身体を温めて血流を良くするこんなトリートメントが人気だという。

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text & photographs:Kazumi Serizawa