旅のトレンドはどこでつくられるのか? 毎年それが見事に生み出されるのがILTM(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット)という、世界最大規模で開催される商談会だ。
2013年6月に上海で開催されたもようと、12月にカンヌで開催されるイベントの情報をお届け。
今年6月に上海で開催。瀟洒なセントラルホールを会場に約500もの出展者が結集、展示されるのは至宝と名高いホテルをはじめ、世界で愛される無数のプロパティだ。選ばれたVIPバイヤーたちのみがこの会への参加を許され、分刻みで商談、珠玉の旅のパッケージを決めていく。会場はさながらファッションのパリ・コレのような熱気が充満、アジアで行われるのは7回目とはいえ、もはや成熟した感だ。
では今、注目すべきデスティネーションはどこか。小誌が取材した結果、アンサーは次の3つ。
“自然に還れ”といったモードが全世界を覆う中、オーストラリアのラグジュアリーコテージは至極の選択。室内から屋外へと続く景観はアウトドア特有の労なくして大自然との一体感を味わえる。年齢問わず憧れる人の多いモロッコはヴァージン・グループが有する優雅なホテルが出迎える。ここはあのリチャード・ブランソン会長もこっそり訪れるという知る人ぞ知る隠れ家。また人気のクルーズは海でなくこれからはリバーのほうが、ほかの人との旅に差をつけやすいだろう。
良い服をまとい、良い食事をするのは当たり前のトレンド。同様に旅にも質が最も求められている。