タイトルの一節は、イギリスの詩人エリザベス・バレット・ブラウニング(1806-1861)の詩からの引用。恋人との仲を両親に反対され、若くして亡くなる女性のお話です。さて、この絵とフレーズの組み合わせに、あなたは何を感じますか? 成長期の少女の無邪気さや儚さと受け取る人もいますが、そう感じなくても構いません。瞳の青と唇の赤がブラウスの青や赤の点描と連動し、画面下に向かうにつれ花が大きくなることや、紫色はスミレの部分にしか使われていないことなど、いろいろな点に気づき、解釈がそれにつれて変化するのもまた楽しいことです。

INFORMATION

「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」
東京都美術館にて7月3日まで
https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_scotland.html

●展覧会の開催予定等は変更になる場合があります。お出掛け前にHPなどでご確認ください。

2022.06.04(土)
文=秋田麻早子