ベトナムにはおしゃれで優雅なレストランも多くありますが、ここはやはり東南アジア。人混みや混沌とした雰囲気もまた捨てがたい魅力といえます。そこで、今回はぐっとアジア目線で、現地の人々と一緒にテーブルを囲み、ローカルの雰囲気を肌で感じるスポットをご紹介しましょう。
ホーチミン市の人々に「人が集まったら何を食べたい?」と尋ねると、かなりの確率で口にされる「鍋&バーベキュー」。大勢で食卓を囲むこれらの料理は、陽気なベトナム南部の人々の性格にもぴったり。そのためホーチミン市内には鍋料理やバーベキューを扱うお店が無数にあります。そのなかでも最近、特に話題を集めているのがこの「5ku Station(ナム・ク・ステーション)」。屋外型の店舗となっており、開放的な空間で、炭火焼きのアツアツ焼き肉を楽しめます。
ところがこのお店、よくよく見ると、開閉可能な屋根は単なるビニールテント。壁も無く、店内には切り出した木材を寄せ集めて形にしたテーブルやイスが並ぶだけ……といった実に簡素な作り。まさに突貫で作ったような雰囲気に満ちあふれているのです。
text:Noriaki Sugita